2009年8月9日日曜日

レシピ、筑前煮、ワッフル

オトメン第二話、シリーズ開始早々に放送時間が二度も遅らされて大丈夫かなあと不安にさせられますが、原作の素材の活かし方は結構面白いですね。冒頭の救急搬送がパターン化するのか、ちょっと気になります。
「レシピ」はラテン語で「受け取る」という意味
そうだったのか!去年ラテン語の授業とってましたが、全然気付きませんでした。気になって一寸調べてみると、ラテン語の動詞 recipere (受け取る)の命令形 recipe が語源だそうです(研究社 『英語語源辞典』 1997年)。"DOMUS SAPOREM RECIPE!" (おふくろの味を受け取れ!)みたいに使うんですかね。「ムース・サポーレム・キペ!」ラテン語だと やっぱり呪文に聞こえる…。
筑前煮を「がめ煮」という
これも初めて知りましたが、考えてみればご当地でわざわざ「筑前」とは言いませんね。同じ様に、「薩摩芋」も鹿児島では「唐芋(からいも)」と呼ぶそうです(国立国語研究所 『日本言語地図』)。他にも、福岡で「長崎芋」、徳島で「日向芋」、島根・和歌山で「九州芋」、四国・中国地方で「琉球芋」、岐阜で「名古屋芋」などの呼び名が有るそうです。伝播経路が見える様で面白いですね。

そうすると、ベルギーワッフルはどうなるのか。旅行ガイドの記事には単に「Gaufre(ゴーフル/フランス語)」と呼ぶとありました。ベルギー国内では「ブリュッセルワッフル(La gaufre de Bruxelles)」と「リエージュワッフル(La gaufre de Liège)」の二種類が区別されているそうですが、では何故、「ベルギーワッフル」と名前が変わったのか。食べ物辞典に載ってました:
ブリュッセルの或る夫妻がワッフルを開発し、アメリカで"ブリュッセルワッフル"として売り出したが、ブリュッセルが何処の地名なのか殆どのアメリカ人が知らなかったので、"ベルギーワッフル"に変えた。(要約)
ああ、こんなところにも「アメリカ人は地理苦手」ネタの残滓が転がっていようとは…。