2019年3月28日木曜日

今の日常風景を未来に残す

自転車やカメラの面白い記事が載っていて以前から愛読しているSpacewalkerというブログで「未来への1分」という新しい試みが発表されていました。未来人が過去を振り返って楽しめるように、可能な限り高画質で1分程度の動画を録り、簡単な解説も付けて残すというものです。ユーザーチャンネルには現時点で既に55本もの映像が上がっています。

miyashita. 2019. “【未来への1分】プロジェクト.” Spacewalker (blog). February 11, 2019. https://www.spacewalker.jp/1292.


その趣旨にとても共感して私も早速いくつか作ってみました。鉄道駅、自転車、商店街など日本の都市部らしさが感じられる場所を選んでいます。未来だけでなく、同時代の他地域から見ても良い資料になればと期待しています。







以下は記事公開後に追加した分です。

シャンゼリゼに自転車道が完成

シャンゼリゼに車道から縁石で分離された自転車道が完成したとのツイートが回ってきました。背景を簡単にまとめます。



2019年3月25日月曜日

青山公園調整待機所

都道319号 青山霊園付近の自転車道・自転車歩行者道」の近隣にある公認のタクシー休憩路線、港区道1106号を見てきました。

道の両側にタクシーがびっしり(撮影は2017年3月。以下同)

航空写真で見ると、駐車許可区間の前後も含めて道の左右に約40台ずつ停まっています。

2019年3月24日日曜日

青山一丁目交差点:車最優先の皺寄せを受ける自転車

前回の記事「都道319号 青山霊園付近の自転車道・自転車歩行者道」で紹介した区間のすぐ先にある交差点です。



青山一丁目交差点は国道246号の右折車と都道319号の左折車を同時に流すという、車の交通容量を最優先した信号パターンの交差点で、自転車の通行は全く考慮されていません。

2019年3月22日金曜日

都道319号 青山霊園付近の自転車道・自転車歩行者道

都道319号の自転車道。幅は狭いが路上駐車に塞がれない利点は大きい。
(2017年3月 筆者撮影 以下同)

2019年3月20日水曜日

【自転車インフラのレシピ】9m幅の車道に自転車レーンを設置するなら

いま国土交通省の道路局が、日本各地で整備事例の増えている自転車レーンを改正道路構造令で正式に規定しようとパブリックコメントを実施していますが、そもそも日本の自転車レーンは利用者の安全・安心に十分配慮できていません。

最も典型的な整備環境と思われる、車道の幅が9mの道路を例に、ありがちな駄目レイアウトと、オランダの現行基準を参考にした望ましいレイアウトを作図して対比しました。

日本で事実上の標準となっているレイアウト

自転車レーンのありがちなレイアウト(Streetmixで作図)

問題点

  • センターライン(黄色の実線)が車の速度上昇要因になる(橋本 2010)
  • 車がセンターラインに沿って走ることで、自転車を追い越す際に十分な側方間隔を取らなくなる(Rik de Groot 2017, p.112)
  • 自転車レーンが狭すぎて、自転車同士の並走・追い越し時にレーンからはみ出す(Zeegers et al. 2015)
  • L形側溝のエプロン部分をペイントしていないので自転車レーンが狭く感じられ(実質92cmしかない)、安心感が低い

オランダの現行基準を参考にしたレイアウト

オランダの設計指針を参考にした空間配分(Streetmixで作図)

変更点

  • センターラインを消去して車の速度を抑制、かつ通行位置を中央寄りに誘導
  • 自転車レーンをオランダ基準の最低幅(区分線を含まず1.7m)に広げ、自転車同士の並走・追い越しがレーン内で完結するようにした(これでも乗員の体の一部ははみ出す)
  • エプロンの無いタイプの縁石に変更し、車道の端までペイント