2009年4月30日木曜日

本棚作り (1)

本が増え過ぎた。
部屋の其処此処に平積みになっている。
本棚を買わねばなるまい。

いや、自分で作れるのではないだろうか?

清く正しい本棚の作り方

やっぱり。 簡単そうじゃないか。
棚板は固定されてしまう構造だが、
安上がりだし強度も高そうだ。

今ある本の寸法を基に棚の各段の高さを決めれば、
効率良く収納できる筈と見込んだ。
まずは全部の本を高さ順に並べてみる。


これを、18 cm, 18.5 cm, 19 cm ... と、高さ毎に本の量を幅で測り、
表計算ソフトでグラフにした。(棒が本の高さ、折れ線が量)
際立って大きい三つの山は、教科書や辞書、語学参考書に漫画だろう。


これに合わせる様に寸法を決めて CAD で設計図を引いた。


もちろん各部品は、市販の合板一枚に収まる様に寸法を調整してある。

(が、鋸の刃が削る分を含めるとギリギリ)

東急ハンズに行って、合板と一緒に組み立て材料も買う。
上記の「清く正しい」では 90 mm 長のネジを使っていたが、
さすがに長過ぎるだろうと思って、板厚の2.5倍、45 mm にした。


安さを追求したかったので、材料は自分で持って帰る事にした。
しかし総重量は 12 kg 以上、長さも 180 cm 超の荷物。
運ぶのがどれほど大変か、予想しておくべきだった。

何故デパートのエレベーターは あんなに込んでいるんだろう。
散々待った快速運転のエレベーター、扉が開くと既に満員で、
結局、6階から入口階の2階まで階段で運び下ろしてしまった。

駅までの道では、厚い板の包みは その重さが手に食い込み、
薄い板の包みは僅かな そよ風にも盛大に煽られる。
10 m 歩いては休み、体勢を立て直しては また 10 m …。
ラッシュに当たらなくて本当に良かった。

無事に家に辿り着き、包みを解いて中身を確認する。
殆どの板は誤差 1 mm 未満の精度で切り出されているが、
やはり一部に寸法の不足分が皺寄せされ、1.2 mm ほど詰まっている。


棚板は このように全て奥行き寸法が違う。
量産品には真似できない、というか真似したがらない仕様。


思い付きでペンギンを置いてみた。


こんな構図も可愛い。


さて、側面の板はネジを通す為の穴を開ける必要が有る。
電動ドリルが無いので、プラモデル用の手回しドリルを使った。


板に対し直角を保てるように、注意深く。


あ、指が。 皮がずれて、水が溜まってしまった。


これ以上は作業できないので今日はここまで。

2009年4月20日月曜日

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2009年4月19日日曜日

龍笛の塗装 完成

前回の塗装から大分空いてしまったが、
続きで管表面に黒を塗っていく。

塗料は、高級感が出る漆風のものや、地の色が透けて見える
クリヤーブラックなど面白いものが幾つか出ているが、
プラスチック非対応だったり、(失敗が怖い)筆塗りタイプ
だったりで、結局今回は普通の黒で妥協した。

管の外側は一度に全面にスプレーしてしまうと手で
持てなくなってしまうので、歌口の左右を別々に塗装する。
写真は指孔側を塗り、空き瓶に立てて乾燥させている所。


完全に乾燥させてから、今度は、「蝉」の有る側を塗装する。


曲線部分はマスキングテープをそのまま貼ると皺になって
浮いてしまうので、1~2 mm 幅に切って正確に貼る。
(マスキングテープは細いほど柔軟に曲がる。)
また、錦が使われている部分はテープを剥がす時に
生地を痛めてしまうかもしれないので、念のため紙を挟んだ。


龍笛は重心が歌口辺りにあるので乾燥させる時は
倒れない様に注意が必要。完全に乾燥するまでは
写真の様に直置きすることはできない。


やっとできた!


歌口部分の拡大。唇を付けると まだ少しシンナー臭い。


管の終端部は導管断面の模様が再現されていないが、
面積が狭いので、彫ったり描いたりするのはかなりの難易度だろう。


三年前に吹き始めた篳篥(武蔵野楽器のプラ管)と比較。
買った時はもう少しクッキリした黒だった気がするが、
だいぶ塗料が落ちてしまった。こっちも塗り直そうか……。


ベースに使われているプラスチックの色が随分と違う。
篳篥の焦げ茶色は煤竹をイメージしたものだろうか。



あ、そういえば着物も完成したんだった。

袴に着込めるので身丈が短い長着。

前回縫った長着は腰回りがダブついたので、今回は身幅を詰め、
思い切って衽(おくみ)も省略してみたが、出来上がってみると
やたら皺が寄って着心地が悪い。かといって、皺を抑えようとすると
衿の打ち合わせが浅くなってしまう。失敗だ。

前作では黄金分割を基準に決めた各部の寸法。
今回は 2 の平方根を使ってみたが、こんな適当な方法で
美しさが得られるのだろうか? 毎回悩む。

2009年4月10日金曜日

龍笛の塗装 続き

プラ管の龍笛、管内部の塗装を終えてマスキングテープを剥がした状態。


赤は思ったより落ち着いた色合いに仕上がった。
顔料の隠蔽力の弱さが逆に良かったのかもしれない。
透けて見えるプラ地の薄茶色と混色したような効果が出たのだろう。


歌口部分の拡大。やはり完成品の塗料とは色が合わなかった。
何故こんな蛍光色めいた朱を設定したのか、製造元の意図が読めない。


ところで、はみ出した塗料をシンナーで拭き取っている時に、
プラ地肌のテカりを消せる事が分かった。プラ地肌にシンナーを塗布し、
暫く置いた後にティッシュで強く擦ると、僅かに解けた表面が
荒れて艶が消えるようだ。

下の写真、中央と左のセクションは市販状態。竹を模したにしては
強いテカりが気になるが、右端の処理した部分は艶が鈍くなっている。


同時に籐巻(か、樺巻)再現部分の茶色い塗料もシンナーで
僅かながら落とせる事が分かった。

初めから知っていれば管内の塗装より先に
全体の塗料落としをしていたのだが…。

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この後は、艶消し、茶色落としに続き、巻き部分の黒塗装をする。

2009年4月7日火曜日

龍笛の塗装

結局 oboe も duduk も止めて先日買った龍笛。プラ管だが、息を
吹き込めば気持ち良く反応してくれるのが指を通して伝わってくる。
最高音を ff で出すと鼓膜が危ないくらいだ。

と、中々頼もしい楽器なのだが、如何せん色が嘘っぽい。
管の内部は朱の塗装が省略されているし、表面の、樺巻を
意識したのだろうか、半端な焦げ茶色も地の明るい色と合わない。


よし、塗ってしまおう!


道具は、写真左から、マスキングテープ、鋏、カッター、ピンセット、耳掻き。
(耳掻きはマスキングテープを管内部に貼り込む時に便利)


塗料は、昔 日曜大工で使い残していた赤の缶スプレーを使う事にした。

適当…。何のひねりも無い赤だが、これで良いのだろうか。

塗装を始める前に、まず管の内外を中性洗剤で洗う
――塗料の「乗り」が良くなるという、嘗てミニ四駆や
鉄道模型で得た知識が、まさか今になって役に立とうとは。

洗いにくい内部は、洗剤を染み込ませた晒し木綿を
リコーダーの掃除棒に巻き付ければ簡単に届く。

水滴を拭き取って完全に乾燥させたら、塗らない部分をマスキングする。
覆う面積が多い部分は紙を巻いて端だけテープ止めすれば効率が良い。


指孔と歌口は既に彩色されているので、細かく切ったテープで正確に覆う。
歌口の縁は音への影響が大きいので、鋏などで傷付けないように注意する。


スプレー塗装には湿度が低く風の無い日が適している。今日は
空気は乾燥していたが、風向きが気紛れに変わる天気だったので、
風が止むのを見計らいながらの作業になった。

適当な場所を見つけたら、新聞紙を広げて重石をしておく。
スプレーの試し吹きをしてガスが抜けていないか確認。それから
龍笛に吹き付けていくが、一回では隅々まで塗料が回らないので
吹き付ける角度と方向を変えながら薄く塗り重ねていく。

一回目の塗装が終わった状態。想像以上に色が届かない。
小さい指孔が障害になっているらしい。通常はスプレーを対象から
20~30cm 離して噴射するが、もっと近付けないと駄目みたい。



塗った後は30分ほど乾燥が必要とスプレー缶に書いてあったので、
その間に作り掛けだった着物の続きを縫う。初めて糸を通した
新しいミシンはフットコントローラーが付いていて作業しやすい。


フットコントローラー


その後、龍笛は5回ほど塗り重ねたが、地が出たままの
箇所を残して日が暮れてしまった。続きはまた今度。



赤い…。



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篳篥の蘆舌をレビューしてみました。