吹き込めば気持ち良く反応してくれるのが指を通して伝わってくる。
最高音を ff で出すと鼓膜が危ないくらいだ。
と、中々頼もしい楽器なのだが、如何せん色が嘘っぽい。
管の内部は朱の塗装が省略されているし、表面の、樺巻を
意識したのだろうか、半端な焦げ茶色も地の明るい色と合わない。
よし、塗ってしまおう!
道具は、写真左から、マスキングテープ、鋏、カッター、ピンセット、耳掻き。
(耳掻きはマスキングテープを管内部に貼り込む時に便利)
塗料は、昔 日曜大工で使い残していた赤の缶スプレーを使う事にした。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgHNZIB-k4kf75mfMjTY_6OteNEXiVB0GfO8dnxI3-HPUbiaeS7DdewHqJM_5GR_cLYrKD7hFkk3Qjx80Cx-VCwlnMnF3SHw_1533kgs4xfJ-x4bcRsR5Lnmi94Z1NStWFYWO4czckHi4hd/s400/DSC07203_.jpg)
適当…。何のひねりも無い赤だが、これで良いのだろうか。
塗装を始める前に、まず管の内外を中性洗剤で洗う
――塗料の「乗り」が良くなるという、嘗てミニ四駆や
鉄道模型で得た知識が、まさか今になって役に立とうとは。
洗いにくい内部は、洗剤を染み込ませた晒し木綿を
リコーダーの掃除棒に巻き付ければ簡単に届く。
水滴を拭き取って完全に乾燥させたら、塗らない部分をマスキングする。
覆う面積が多い部分は紙を巻いて端だけテープ止めすれば効率が良い。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi1OC2tKrkUL1ArTuAHB4z7hGgzPZO-0-ID9KNePkT_2PvJfZALYUvAJvKu3EDRku8tFYAhSflXDkjXrkdDlI8jWYEzNH5zeMhpeAAy2o0f_eHipZm92tv9PraTtjXYVl-bVDAP09ISUb6B/s400/DSC07177_.jpg)
指孔と歌口は既に彩色されているので、細かく切ったテープで正確に覆う。
歌口の縁は音への影響が大きいので、鋏などで傷付けないように注意する。
スプレー塗装には湿度が低く風の無い日が適している。今日は
空気は乾燥していたが、風向きが気紛れに変わる天気だったので、
風が止むのを見計らいながらの作業になった。
適当な場所を見つけたら、新聞紙を広げて重石をしておく。
スプレーの試し吹きをしてガスが抜けていないか確認。それから
龍笛に吹き付けていくが、一回では隅々まで塗料が回らないので
吹き付ける角度と方向を変えながら薄く塗り重ねていく。
一回目の塗装が終わった状態。想像以上に色が届かない。
小さい指孔が障害になっているらしい。通常はスプレーを対象から
20~30cm 離して噴射するが、もっと近付けないと駄目みたい。
塗った後は30分ほど乾燥が必要とスプレー缶に書いてあったので、
その間に作り掛けだった着物の続きを縫う。初めて糸を通した
新しいミシンはフットコントローラーが付いていて作業しやすい。
フットコントローラー
その後、龍笛は5回ほど塗り重ねたが、地が出たままの
箇所を残して日が暮れてしまった。続きはまた今度。
赤い…。
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篳篥の蘆舌をレビューしてみました。