2008年11月9日日曜日

狩衣の採寸

青葉雅楽会が所有する狩衣の内、身頃の幅が狭い一領を採寸した。
生地は黄色に臥蝶丸。薄手で袖幅も狭いので、夏用だろう。

黄金分割を探してみると、
  • 鰭(はた)袖幅と奥袖幅 (26 : 42 cm)
  • 肩山~袖付け下端と其処から袖底 (26.8 : 45.2 cm)
に近似値が見つかる。

首紙(衿)は普通の狩衣と同じく、和紙で分厚く仕立ててあるが(約8mm厚)、生地の薄さと釣り合いが取れていない印象を受ける。古い狩衣では、特に衿付けと肩山線が接する部分で、屡々糸の解れや肩裏布の破れが見られるが、着装時に狩衣全体の重さが此の一点に掛かる為だろう。袖付けの解れより繕い難い、厄介な箇所だ。


(JW_CAD で製図。クリックで拡大できる)