駅前や繁華街の募金活動、あの募金箱に入ったお金は本当に被災地やら孤児やらの許に届くのか、前々から疑問に思っていて、声を掛けられても一切応じない事にしていたが、今日はどういう訳か素直に財布を開けてしまって、で、家に帰って団体名を検索してみると案の定、という次第。
純真無垢に生まれてきた筈の子供が、一体いつ、どういう過程で…。
2009年9月26日土曜日
文京区
2009年9月20日日曜日
未知語のアクセント
或る神社で結婚式の雅楽演奏を時々お手伝いしています。
行進しながらの長い長い長ーい演奏は篳篥吹きには結構キツいのですが、吹き終わって社殿の席に着くと、ほっと一息、神前結婚式を参列者の方々とは違う視点から見れて中々興味深いものが有ります。
さて、式の中ほどに「新郎が誓いの言葉を読み上げる」というのがありますが、これは言語学的には「改まった場面での発話」として典型的な例ですね。しかも、読み上げる宣誓文はどの挙式でも同じで、データとしての性格も面白いです。
音声学好きとしては子音の調音点や母音の音色、ポーズの入れ方も気になる所ですが、音韻面はまた、綺麗な型分類ができる魅力が有ります。最近、特に耳を傾けているのが、「相愛し」という、普段余り使わない派生動詞で、これは三つの型に分かれるようです。
1. あ↓い↑あ↓いし
2. あ↑いあ↓いし
3. あ↑いあいし
音程の上がる所を'↑'で、下がる所を'↓'で表示しました。
1番は接頭辞「相-」と動詞「愛す」それぞれがアクセント核(音程の下がる所)を持っているタイプです。「相-」が付く動詞は「相次ぐ」以外だと「相通ずる」とか「相済まない」とか「相成る」とか、時代劇めいたものしか見当たりませんが、どれもアクセント型は1番と同じなので、時代劇を見た事がある新郎はこれらから類推しているのかもしれませんね。
2番は派生動詞で一般的な中高型を適用しているようです。「つっ突いて」とか「ぶち撒いて」と同じですね。「同じ語彙グループの語は同じ発音で」というのは歴史的に見られる傾向のようで、言語が整合性を求める力の表われと解釈できます。新郎は、よりシンプルで分かり易い方向を指向しているのかもしれません。占いっぽい(笑)
3番は平板アクセント(下がる所が無いアクセント型)。和語に多く外来語に少ないので、馴染みのある語は平板アクセントが多いと言われています。実際、ニュースなどで耳にする「あ↑お↓もり」、「な↓がの」というアクセントも、地元では「あ↑おもり」、「な↑がの」と発音するそうです。でも「相愛し」の様な滅多に使わない言葉が何故平板アクセントになるのか。実はこの問題は結構難しくて、まだ良く分かっていません。新郎の意図も分かりません。
或る語のアクセントがどの型になるか。今まで提案されてきた法則には、馴染み度の他に音節構造(「たんたか」か「たかたん」か「たーたか」か)、語の種類(「動物の名前」、「複合語」、「形容詞」、「略語」、「外来語」などなど)、社会的な要因(仲間内で使う、親密さを表現する)などが有って、うまく説明できる場合も有るんですが、法則同士が競合した時どれを優先するかなど、単純には割り切れない所が残ってしまいます。もう、フランス語の名詞 genre の如く不可解ですね。日本語を勉強する人も大変だ。
ところが日本語が母語の人は初めて見る単語でもそのアクセントが大体分かってしまいます。例えば指揮者のカラヤン、「カ↓ラヤン」ですが、これをカンヤラにするとまず「カ↑ンヤラ」になる。はい何故でしょうというのが『アクセントの法則』という本に分かり易く書いてあって、面白く読めました。(これは音節構造の一例)
ポケモンも世に最初に出た時、151もの名前のアクセントがすんなり決まったのは考えてみれば驚きですね。(フランス人はいまだに 'manga' を男性名詞にするか女性名詞にするかで揉めているというのに。)「フ↑シギ↓ダネ」から「ミュ↓ウ」に至るまで、研究者でも説明しきれない事を10歳にも満たない小学生の脳が処理しているなんて。
次々と生まれる新語と言えば、アニメや漫画のタイトルもそうですね。最近は4文字のタイトルが妙に多いなと思って調べてみると、(略称ではなく元から)4文字の作品は2006年前後に突然増えたみたいです(wikipedia 上では)。単純に数だけ数えても面白く無いので各タイトルを音節構造別に分類してみる事にしました。
(音節構造という考え方では、「た」、「たん」、「たー」、「たっ」、文字数は違いますがどれも1つのリズム単位として捉えて、「た」は軽い音節、「たん」と「たー」、「たっ」は重い音節と分類します。)
すると案の定、軽い音節が連続する構造(「たたたた」)のタイトルが最多でした。古くは「犬夜叉」や「ラブひな」に始まり、「月詠(つくよみ)」、「ぱにぽに」、「怪(あやかし)」、最近では、「みなみけ」に「らきすた」など一過性とは言えないほど安定して生まれていますね。
更に、この「たたたた」構造のタイトルをアクセントで分類すると、やはり予想通り、平板型が最多でした。これには「語末に軽い音節が連続すると平板化しやすい」という法則(上の本から)の他に、「何かの略語だと感じられる語は平板化しやすい」という法則も考えられますね。
上で挙げた中では「み↑なみ↓け」が例外ですが、これは「みなみ+け」と分析して複合語のアクセント規則を適用しているからだと考えられます。実際、「南家」だと知らない段階では「み↑なみけ」とも読めました。(例えば「みなしごミケランジェロ」の略だと考えて)
こういう結果を見ていると、2006年以前にも4拍で読めるタイトルは有ったものの、2006年頃に「たたたた」音節構造が激増したのが、聴覚的にも視覚的にも「4文字が増えた」と感じさせる要因になったのではないかと想像してしまいます。
平板アクセント繋がりでもう一つ。「最近の若者は何でもかんでも平板アクセントで発音する。日本語の乱れだ!」と上の世代の神経を逆撫でしている様ですが(彼氏は「か↑れし」じゃなくて「か↓れし」だ!とか)、それが日本語として「乱れ」かどうか、早計な判断はできません。
アクセントを置かないで平らにさらさらーっと流せるというのは日本語の発音の個性でもあります。電車の自動放送で"the next station is しんじゅーくー"なんて抑揚たっぷりに言ってますが、あんなのは日本語じゃない。平板化アクセントは寧ろ日本語を保存する力の表れとも捉えられます。(そうじゃないかもしれませんが)
アクセントが全部平板化したら「橋」と「端」と「箸」はどう区別するんだ、「雨」と「飴」は?と心配になるかもしれませんが、現実に、いくら高年層が「昭和」を「しょ↓うわ」と言い、若年層が「しょ↑うわ」で通しても意味はちゃんと通じていますし、もし本当に意思疎通に差し障りが出たら、揺り戻しなり何なりが自然に起こるはず。心配しなくても放っておけば上手く回っていくと楽観して良いのではないでしょうか。
行進しながらの長い長い長ーい演奏は篳篥吹きには結構キツいのですが、吹き終わって社殿の席に着くと、ほっと一息、神前結婚式を参列者の方々とは違う視点から見れて中々興味深いものが有ります。
さて、式の中ほどに「新郎が誓いの言葉を読み上げる」というのがありますが、これは言語学的には「改まった場面での発話」として典型的な例ですね。しかも、読み上げる宣誓文はどの挙式でも同じで、データとしての性格も面白いです。
音声学好きとしては子音の調音点や母音の音色、ポーズの入れ方も気になる所ですが、音韻面はまた、綺麗な型分類ができる魅力が有ります。最近、特に耳を傾けているのが、「相愛し」という、普段余り使わない派生動詞で、これは三つの型に分かれるようです。
1. あ↓い↑あ↓いし
2. あ↑いあ↓いし
3. あ↑いあいし
音程の上がる所を'↑'で、下がる所を'↓'で表示しました。
1番は接頭辞「相-」と動詞「愛す」それぞれがアクセント核(音程の下がる所)を持っているタイプです。「相-」が付く動詞は「相次ぐ」以外だと「相通ずる」とか「相済まない」とか「相成る」とか、時代劇めいたものしか見当たりませんが、どれもアクセント型は1番と同じなので、時代劇を見た事がある新郎はこれらから類推しているのかもしれませんね。
2番は派生動詞で一般的な中高型を適用しているようです。「つっ突いて」とか「ぶち撒いて」と同じですね。「同じ語彙グループの語は同じ発音で」というのは歴史的に見られる傾向のようで、言語が整合性を求める力の表われと解釈できます。新郎は、よりシンプルで分かり易い方向を指向しているのかもしれません。占いっぽい(笑)
3番は平板アクセント(下がる所が無いアクセント型)。和語に多く外来語に少ないので、馴染みのある語は平板アクセントが多いと言われています。実際、ニュースなどで耳にする「あ↑お↓もり」、「な↓がの」というアクセントも、地元では「あ↑おもり」、「な↑がの」と発音するそうです。でも「相愛し」の様な滅多に使わない言葉が何故平板アクセントになるのか。実はこの問題は結構難しくて、まだ良く分かっていません。新郎の意図も分かりません。
或る語のアクセントがどの型になるか。今まで提案されてきた法則には、馴染み度の他に音節構造(「たんたか」か「たかたん」か「たーたか」か)、語の種類(「動物の名前」、「複合語」、「形容詞」、「略語」、「外来語」などなど)、社会的な要因(仲間内で使う、親密さを表現する)などが有って、うまく説明できる場合も有るんですが、法則同士が競合した時どれを優先するかなど、単純には割り切れない所が残ってしまいます。もう、フランス語の名詞 genre の如く不可解ですね。日本語を勉強する人も大変だ。
ところが日本語が母語の人は初めて見る単語でもそのアクセントが大体分かってしまいます。例えば指揮者のカラヤン、「カ↓ラヤン」ですが、これをカンヤラにするとまず「カ↑ンヤラ」になる。はい何故でしょうというのが『アクセントの法則』という本に分かり易く書いてあって、面白く読めました。(これは音節構造の一例)
ポケモンも世に最初に出た時、151もの名前のアクセントがすんなり決まったのは考えてみれば驚きですね。(フランス人はいまだに 'manga' を男性名詞にするか女性名詞にするかで揉めているというのに。)「フ↑シギ↓ダネ」から「ミュ↓ウ」に至るまで、研究者でも説明しきれない事を10歳にも満たない小学生の脳が処理しているなんて。
次々と生まれる新語と言えば、アニメや漫画のタイトルもそうですね。最近は4文字のタイトルが妙に多いなと思って調べてみると、(略称ではなく元から)4文字の作品は2006年前後に突然増えたみたいです(wikipedia 上では)。単純に数だけ数えても面白く無いので各タイトルを音節構造別に分類してみる事にしました。
(音節構造という考え方では、「た」、「たん」、「たー」、「たっ」、文字数は違いますがどれも1つのリズム単位として捉えて、「た」は軽い音節、「たん」と「たー」、「たっ」は重い音節と分類します。)
すると案の定、軽い音節が連続する構造(「たたたた」)のタイトルが最多でした。古くは「犬夜叉」や「ラブひな」に始まり、「月詠(つくよみ)」、「ぱにぽに」、「怪(あやかし)」、最近では、「みなみけ」に「らきすた」など一過性とは言えないほど安定して生まれていますね。
更に、この「たたたた」構造のタイトルをアクセントで分類すると、やはり予想通り、平板型が最多でした。これには「語末に軽い音節が連続すると平板化しやすい」という法則(上の本から)の他に、「何かの略語だと感じられる語は平板化しやすい」という法則も考えられますね。
上で挙げた中では「み↑なみ↓け」が例外ですが、これは「みなみ+け」と分析して複合語のアクセント規則を適用しているからだと考えられます。実際、「南家」だと知らない段階では「み↑なみけ」とも読めました。(例えば「みなしごミケランジェロ」の略だと考えて)
こういう結果を見ていると、2006年以前にも4拍で読めるタイトルは有ったものの、2006年頃に「たたたた」音節構造が激増したのが、聴覚的にも視覚的にも「4文字が増えた」と感じさせる要因になったのではないかと想像してしまいます。
平板アクセント繋がりでもう一つ。「最近の若者は何でもかんでも平板アクセントで発音する。日本語の乱れだ!」と上の世代の神経を逆撫でしている様ですが(彼氏は「か↑れし」じゃなくて「か↓れし」だ!とか)、それが日本語として「乱れ」かどうか、早計な判断はできません。
アクセントを置かないで平らにさらさらーっと流せるというのは日本語の発音の個性でもあります。電車の自動放送で"the next station is しんじゅーくー"なんて抑揚たっぷりに言ってますが、あんなのは日本語じゃない。平板化アクセントは寧ろ日本語を保存する力の表れとも捉えられます。(そうじゃないかもしれませんが)
アクセントが全部平板化したら「橋」と「端」と「箸」はどう区別するんだ、「雨」と「飴」は?と心配になるかもしれませんが、現実に、いくら高年層が「昭和」を「しょ↓うわ」と言い、若年層が「しょ↑うわ」で通しても意味はちゃんと通じていますし、もし本当に意思疎通に差し障りが出たら、揺り戻しなり何なりが自然に起こるはず。心配しなくても放っておけば上手く回っていくと楽観して良いのではないでしょうか。
2009年9月16日水曜日
袴 制作開始
以前、裁断図を引いた袴を作り始めました。店頭で「これは」と思える布に巡り会ったのがスイッチになったんですが、毎度の如く、店を出て自然光の下で見ると「やっぱり微妙」になるんですよね。
今回は生地を買ったのが日暮里ではなかったので 280円/m と少し高くなってしまいましたが、こんな傷(というか染め不良?)が有ったので、少し値切りました。ベース以後、値段交渉への抵抗が薄まった気がします。
もう一つ、袴の材料を100円ショップで買いました。袴の腰板は本来は厚い和紙で作るのですが、洗濯できる様にプラスチック素材を使う事にしました。当初はカーテンの芯地を重ねて入れるつもりだったのですが、web で「バインダーの表紙が最適」というのを見つけて、こちらに変更。
ちょっと勿体無いですが、これの表紙だけ切り取って腰板にします。
…にしても、バインダーとしては救いようの無いデザインですね。統一感の無い書体で abc... と並んでいるだけ。こういう小細工をしなければそこそこ良い品なのに。
今回は生地を買ったのが日暮里ではなかったので 280円/m と少し高くなってしまいましたが、こんな傷(というか染め不良?)が有ったので、少し値切りました。ベース以後、値段交渉への抵抗が薄まった気がします。
もう一つ、袴の材料を100円ショップで買いました。袴の腰板は本来は厚い和紙で作るのですが、洗濯できる様にプラスチック素材を使う事にしました。当初はカーテンの芯地を重ねて入れるつもりだったのですが、web で「バインダーの表紙が最適」というのを見つけて、こちらに変更。
ちょっと勿体無いですが、これの表紙だけ切り取って腰板にします。
…にしても、バインダーとしては救いようの無いデザインですね。統一感の無い書体で abc... と並んでいるだけ。こういう小細工をしなければそこそこ良い品なのに。
2009年9月11日金曜日
2009年9月10日木曜日
ベース
エレキベースを始めました。
渋谷センター街の石橋楽器で買ったのですが、店員さんがとても親切で、ベースの種類から材料の特性、奏法に付属品の揃え方まで丁寧に教えてくれました。
今までは「電気楽器だから適当にプラスチックとかで出来ているんだろう」と見縊っていたんですが、ネックの反り具合と弦の張力が繊細なバランスの上に成り立っている事や、本体の立体形状が計算し尽くされている事など、目から鱗でした。
あと、楽器自体、凄く重いですね。普段持ち慣れている篳篥はボールペンくらいの重さしかないですが、ベースを持つと米一袋分の重みがズシッと来て、不意打ちを食った気分です。(楽琵琶は更に重いらしい。)
楽器の色を選べるという概念も木管楽器には無くて、どれにしようか、楽しくもあり悩ましくもあり…。黒も魅力的だけど、実際手に持ってみると sunburst も楽器らしい温かみが有って、と時間がどんどん過ぎて行ってしまいます。
結局、試奏している内に手に馴染んできた sunburst に決めたのですが、これが指板に小さな変色箇所が有って、良い交渉材料に成りました。割り引いた上に二、三個おまけも付けてくれて、「ああ、これが値切りの醍醐味か」と実感。ホクホクです。
渋谷センター街の石橋楽器で買ったのですが、店員さんがとても親切で、ベースの種類から材料の特性、奏法に付属品の揃え方まで丁寧に教えてくれました。
今までは「電気楽器だから適当にプラスチックとかで出来ているんだろう」と見縊っていたんですが、ネックの反り具合と弦の張力が繊細なバランスの上に成り立っている事や、本体の立体形状が計算し尽くされている事など、目から鱗でした。
あと、楽器自体、凄く重いですね。普段持ち慣れている篳篥はボールペンくらいの重さしかないですが、ベースを持つと米一袋分の重みがズシッと来て、不意打ちを食った気分です。(楽琵琶は更に重いらしい。)
楽器の色を選べるという概念も木管楽器には無くて、どれにしようか、楽しくもあり悩ましくもあり…。黒も魅力的だけど、実際手に持ってみると sunburst も楽器らしい温かみが有って、と時間がどんどん過ぎて行ってしまいます。
結局、試奏している内に手に馴染んできた sunburst に決めたのですが、これが指板に小さな変色箇所が有って、良い交渉材料に成りました。割り引いた上に二、三個おまけも付けてくれて、「ああ、これが値切りの醍醐味か」と実感。ホクホクです。
2009年9月4日金曜日
シンガポール・マレーシア旅行
シンガポールとマレーシアを6日間 旅行してきました。
成田から全日空機でシンガポールへ。最近はインターネットで簡単に予約できるようになったんですね。オンラインで座席指定もできたので、フラップやエルロンの動きが見える主翼後ろの席を取りました。
機内食は vegetarian meal で、今回は乳製品無しのを選んでみました。左下の皿がメインディッシュで、インディカ米に野菜のカレー、もちもちした揚げ物、付け合せに蒸した紫キャベツ(レーズン入り)が入っていました。味付けはおとなし目で、中々良かったです。前回乗ったエアカナダの機内食は、indian meal と共通だったのか、スパイスがガンガンに効いていて かなり堪えましたが、全日空はキメ細かいですね。
昼食の後、少し時間を置いてハーゲンダッツが配られましたが、乳製品無しの meal を注文していたので、アイスクリームの代わりにサンドイッチを持ってきてくれました。一番手前のは白アスパラと緑アスパラが交互に並んでいて綺麗だし、味、食感も爽やかでした。
シンガポールのチャンギ空港に到着。トイレの案内表示は男女とも同じ色ですね。中の個室は一部、紙が無い代わりにシャワーが付いているのが有ります。イスラム教の風習に合わせているらしいですが、どう使ったものか。
空港を出てそのままタクシーでマレーシアに入国。出入国審査はシンガポール側の方が厳しい印象を受けます。マレーシア側は入国者の顔も碌に見ないで通していました。
宿泊地に着いて最初の夕陽。土地の余り具合が日本の比ではないです。
高速道路で移動。通行料もゲートも有りませんが、時々人が渡ります。沿線の巨大なパーム(油の取れる椰子)は雨と風で簡単に倒れるので、車道を塞いでしまう事が有るそうです。(ちなみにこの地域は台風が有りません。もう少し高緯度で発生・成長するようです。)
工業団地を見てきました。プランテーションを切り開いて工業用地に変えている所です。土はマレーシアだと基本的に赤茶色みたいです。
折角の広い場所なので龍笛で三曲ほど吹きましたが、自分で吹いてる分には響きに違いは感じられませんでした。その後、慣れない暑さで軽く日射病に。
足元の土を接写してみました。前日の雨を含んでブヨブヨしています。触ると簡単に崩れて、内部のマーブル模様が現れます。
8月31日はマレーシアの独立記念日なので、夜中にカウントダウンしたり、テレビで記念式典の中継をしたり、屋台が大量に出たり、スーパー(ジャスコ)が民族衣装を特売したり、花火が上がったりと賑やかでした。そういえば、そのジャスコも面白かったです。電気製品を買う場合、支払いの前に箱から商品を出して動作チェックをしてくれるんですが、それは製品の不具合率の高さが常識だから。バッチリお国柄が出てますね。
シンガポールも見てきました。国境の Causeway を再び渡り、MRT で中心部まで移動します。新交通システムみたいな雰囲気ですが、軌間はマレー鉄道よりかなり広く、車両も見た感じ、20m 以上有りそうです。紙の切符は既に廃止されていて、一回乗るだけの人も SUICA の様なカードを買う必要が有ります。車内には禁止行為とその罰金額の掲示が。シンガポールらしいですね。
シンガポール中心部から少し東に行った所にリトルインディアという地区が有るとガイドブックに載っていたので、これは是非行かねばと直行。食べ物屋や衣料品店がこれでもかと並んでいて、凄い活気でした。屋台のインド人が「タンドリーチキンあるよ」としつこく声を掛けてきましたが、一言、"Vegetarian" と発すると、"Sorry..." と一瞬で意気消沈。インド人もビックリのカウンターパンチに成ったようです。
狭い通路に雑多な商品が並んでいますが、流石シンガポール、ゴミは落ちていません。が、煙草吸っている人は時々見掛けますね…。取り締りが弱い地区なのか。いずれにしても日本よりは遥かにマシです。
あー! インド楽器店! 期待に違わず有りました。店内に入るとシャナイ、タブラ、シタールを始め、南北インドのあらゆる楽器が揃ってました。写真のショーウィンドウに violin が写ってますが、これもインド人に言わせればインド楽器に入るんでしょう。クラリネットやギターも有りましたが、一体どんな奏法でインド化するのか。
お店の入口の棚には double reed 系楽器の shehnai がズラリ。試奏させてもらいましたが、篳篥とは全然違いますね。同じ double reed 楽器と言ってもこちらは "quadruple reed" で、少し息の加減を間違えると音が「ブピー」っとひっくり返ってしまいます。シンガポールドルで $20-30 でしたが、音階すらまともに吹けない難易度では…。
店の奥に tabla も有って、こちらは $300…。今のレート(1ドル = 64円)だと19000円くらい。うー、日本で買うよりは断然安いけど…。買わなくても、試奏するだけでも良いよと店主のおじさんが言うので、
その言葉に遠慮なく甘えて叩かせてもらいました。dayan (小さい方)は、もう極上の音!一瞬で中毒になりそうです。欲しい。bayan (大きい方)は一寸残念な事に、低音が弱く減衰が速い物のようでした。低音は本体の材質や重量に拠る所が大きいらしいので、廉価版だとそこが犠牲になってしまうんでしょうかね。
楽器店の並びに菜食メニューも有るインド料理店が有ったので、此処でお昼に。スパイスが奥深く、香り高く、とても元気の出る味です。が、ライスやチャパティーが少ないと一寸厳しいものが有ります。
最終日、帰りの飛行機は朝8時発の便だったんですが、マレーシアの宿泊地からだと Causeway の朝の通勤ラッシュに巻き込まれてしまうので、朝4時起きでマレーシアを出発して渋滞を回避し、5時半に空港入りしました。
搭乗まで大分時間が空いてしまったので、空港内をぶらぶらと。ターミナル間にシャトル電車が有ったので無駄に乗り潰してみました。ゆりかもめの様な無人運転で、音から判断すると IGBT制御でしょうか、加速も驚異的に良く、MRT より更に新しい感じがします。
やっと日の出。シンガポールでは朝7時頃、漸く空が明るくなります。写真は手荷物検査のゲートを通った先の待合室から。セキュリティーゲートは各搭乗口に設置されていて、行列が殆ど出来ません。世界的に見てもチャンギ空港は設計・運用レベルが高いそうです。都市計画といい、誘致政策といい、この国は本当に政治が上手いですね。
帰りの機内食はこんな感じでした。メインのスパゲッティはパンダ豆(?)ソース。サラダはムングダールのカレー風味。パン用のマーガリンは Australia 製。酪農はお隣のマレーシアでも余り盛んでは無いからか、単に競争力が無いからか、乳製品は大抵、豪州からの輸入みたいです。
成田から全日空機でシンガポールへ。最近はインターネットで簡単に予約できるようになったんですね。オンラインで座席指定もできたので、フラップやエルロンの動きが見える主翼後ろの席を取りました。
機内食は vegetarian meal で、今回は乳製品無しのを選んでみました。左下の皿がメインディッシュで、インディカ米に野菜のカレー、もちもちした揚げ物、付け合せに蒸した紫キャベツ(レーズン入り)が入っていました。味付けはおとなし目で、中々良かったです。前回乗ったエアカナダの機内食は、indian meal と共通だったのか、スパイスがガンガンに効いていて かなり堪えましたが、全日空はキメ細かいですね。
昼食の後、少し時間を置いてハーゲンダッツが配られましたが、乳製品無しの meal を注文していたので、アイスクリームの代わりにサンドイッチを持ってきてくれました。一番手前のは白アスパラと緑アスパラが交互に並んでいて綺麗だし、味、食感も爽やかでした。
シンガポールのチャンギ空港に到着。トイレの案内表示は男女とも同じ色ですね。中の個室は一部、紙が無い代わりにシャワーが付いているのが有ります。イスラム教の風習に合わせているらしいですが、どう使ったものか。
空港を出てそのままタクシーでマレーシアに入国。出入国審査はシンガポール側の方が厳しい印象を受けます。マレーシア側は入国者の顔も碌に見ないで通していました。
宿泊地に着いて最初の夕陽。土地の余り具合が日本の比ではないです。
高速道路で移動。通行料もゲートも有りませんが、時々人が渡ります。沿線の巨大なパーム(油の取れる椰子)は雨と風で簡単に倒れるので、車道を塞いでしまう事が有るそうです。(ちなみにこの地域は台風が有りません。もう少し高緯度で発生・成長するようです。)
工業団地を見てきました。プランテーションを切り開いて工業用地に変えている所です。土はマレーシアだと基本的に赤茶色みたいです。
折角の広い場所なので龍笛で三曲ほど吹きましたが、自分で吹いてる分には響きに違いは感じられませんでした。その後、慣れない暑さで軽く日射病に。
足元の土を接写してみました。前日の雨を含んでブヨブヨしています。触ると簡単に崩れて、内部のマーブル模様が現れます。
8月31日はマレーシアの独立記念日なので、夜中にカウントダウンしたり、テレビで記念式典の中継をしたり、屋台が大量に出たり、スーパー(ジャスコ)が民族衣装を特売したり、花火が上がったりと賑やかでした。そういえば、そのジャスコも面白かったです。電気製品を買う場合、支払いの前に箱から商品を出して動作チェックをしてくれるんですが、それは製品の不具合率の高さが常識だから。バッチリお国柄が出てますね。
シンガポールも見てきました。国境の Causeway を再び渡り、MRT で中心部まで移動します。新交通システムみたいな雰囲気ですが、軌間はマレー鉄道よりかなり広く、車両も見た感じ、20m 以上有りそうです。紙の切符は既に廃止されていて、一回乗るだけの人も SUICA の様なカードを買う必要が有ります。車内には禁止行為とその罰金額の掲示が。シンガポールらしいですね。
シンガポール中心部から少し東に行った所にリトルインディアという地区が有るとガイドブックに載っていたので、これは是非行かねばと直行。食べ物屋や衣料品店がこれでもかと並んでいて、凄い活気でした。屋台のインド人が「タンドリーチキンあるよ」としつこく声を掛けてきましたが、一言、"Vegetarian" と発すると、"Sorry..." と一瞬で意気消沈。インド人もビックリのカウンターパンチに成ったようです。
狭い通路に雑多な商品が並んでいますが、流石シンガポール、ゴミは落ちていません。が、煙草吸っている人は時々見掛けますね…。取り締りが弱い地区なのか。いずれにしても日本よりは遥かにマシです。
あー! インド楽器店! 期待に違わず有りました。店内に入るとシャナイ、タブラ、シタールを始め、南北インドのあらゆる楽器が揃ってました。写真のショーウィンドウに violin が写ってますが、これもインド人に言わせればインド楽器に入るんでしょう。クラリネットやギターも有りましたが、一体どんな奏法でインド化するのか。
お店の入口の棚には double reed 系楽器の shehnai がズラリ。試奏させてもらいましたが、篳篥とは全然違いますね。同じ double reed 楽器と言ってもこちらは "quadruple reed" で、少し息の加減を間違えると音が「ブピー」っとひっくり返ってしまいます。シンガポールドルで $20-30 でしたが、音階すらまともに吹けない難易度では…。
店の奥に tabla も有って、こちらは $300…。今のレート(1ドル = 64円)だと19000円くらい。うー、日本で買うよりは断然安いけど…。買わなくても、試奏するだけでも良いよと店主のおじさんが言うので、
その言葉に遠慮なく甘えて叩かせてもらいました。dayan (小さい方)は、もう極上の音!一瞬で中毒になりそうです。欲しい。bayan (大きい方)は一寸残念な事に、低音が弱く減衰が速い物のようでした。低音は本体の材質や重量に拠る所が大きいらしいので、廉価版だとそこが犠牲になってしまうんでしょうかね。
楽器店の並びに菜食メニューも有るインド料理店が有ったので、此処でお昼に。スパイスが奥深く、香り高く、とても元気の出る味です。が、ライスやチャパティーが少ないと一寸厳しいものが有ります。
最終日、帰りの飛行機は朝8時発の便だったんですが、マレーシアの宿泊地からだと Causeway の朝の通勤ラッシュに巻き込まれてしまうので、朝4時起きでマレーシアを出発して渋滞を回避し、5時半に空港入りしました。
搭乗まで大分時間が空いてしまったので、空港内をぶらぶらと。ターミナル間にシャトル電車が有ったので無駄に乗り潰してみました。ゆりかもめの様な無人運転で、音から判断すると IGBT制御でしょうか、加速も驚異的に良く、MRT より更に新しい感じがします。
やっと日の出。シンガポールでは朝7時頃、漸く空が明るくなります。写真は手荷物検査のゲートを通った先の待合室から。セキュリティーゲートは各搭乗口に設置されていて、行列が殆ど出来ません。世界的に見てもチャンギ空港は設計・運用レベルが高いそうです。都市計画といい、誘致政策といい、この国は本当に政治が上手いですね。
帰りの機内食はこんな感じでした。メインのスパゲッティはパンダ豆(?)ソース。サラダはムングダールのカレー風味。パン用のマーガリンは Australia 製。酪農はお隣のマレーシアでも余り盛んでは無いからか、単に競争力が無いからか、乳製品は大抵、豪州からの輸入みたいです。
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