ロードバイクならバインディングペダルは必須の装備らしいが、
専用の靴には、多汗症でも履ける通気性の良さと、
幅広足に合う足型を兼ね備えた
安いものが無い。
この分野の主戦場は欧米だから、日本が後回しにされるのは仕方無い。
一部モデルは典型的な日本人の足に合わせて幅広甲高に作られているが、
その「典型的」は誰にでも当て嵌まる訳ではないらしい。
最近の若年男性は筋力不足で足のアーチが崩れ、
足囲は普通だが足幅が広い(幅広甲低)人が増えている
とは、青山のニューバランス旗艦店の店員さんの言。
計測してもらったら正にこれだった。
それならバインディングは諦めて、
選択肢の多いランニングシューズに
トークリップを組み合わせるのが良いだろうと思い、
三ヶ島のトークリップと
トーストラップを買ってきて
ペダルに取り付け
できなかった
ので取り付け穴をドリルと鑢で削って拡大(赤色の部分)。
安物ペダルとは分かっていたが、プラモデル用の工具で加工できるとは。
無事取り付け完了。
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ところで巷ではtoe clipのtoeの表記に
トー、トウ、トゥ、トゥーなどと様々な流儀が見られる。
英語の音声では
[tou]で、最も原音に近いのは「トウ([to.u])」だろう。
但し日本語は母音の連続を嫌い、且つ二重母音[ou]を持たないので、
日本語的な発音に変化したものを基準にするなら「トー」が最も近い。
「トゥ」と「トゥー」は、トウからの過剰矯正と考えられる。
英語で「トウ」なんて簡単な発音の筈がない。
きっと本当は「トゥー」なんだ。
と無意識に思い込んだ事から生まれた表記では、という仮説。
もう一つ考えられるのは、「ゥ」の読み方の問題。
英語の[ou]は[o]が強く長く、[u]が弱く短いので、
この違いを「ゥ」で表現して[tou]と読ませたいのかも。
小さい「ぁぃぅぇぉゃゅょ」は本来そういう使い方はしないが、
視覚的には弱く短い音を表わすのにピッタリだ。
とは言え、こんなイレギュラーな用法を認めたら
日本語の表音システムがぐちゃぐちゃになって、
将来の世代から迷惑がられるだろうけど。