車も双方向に通行できますが、車同士のすれ違いにはやや厳しい幅。
規制速度は30km/hですが、舗装の更新前と同じく、車は(私の目測で)10〜20km/h程度の速度超過が常態化しています。自転車とすれ違う/追い越す際に、自転車とは反対側の白線ギリギリまで寄せず、自転車との側方間隔を十分取ってくれない車も多いので、安心感は低いです。
ナビマークに従って走っているのはスポーツ自転車だけで、一般の自転車はどちら向きに通行する場合も、緑色に塗られフレキシブル・ボラードで保護された部分を走っていますが、通行台数はかなり少なく、歩行者も稀(*)なので、あまり問題にはなっていないようです。
* 南平駅付近の丁字路から平山橋までの1.0kmを自転車で走る間、一人も見掛けないことが多いです。
同じ区間の左岸は車道から完全に独立した遊歩道が堤防上にあり、そちらの方が自転車、歩行者とも通行が多いです。思いのまま飛ばしたいスポーツ自転車は右岸、安心感が欲しい一般の自転車と歩行者は左岸という棲み分けが生じている印象です。
尤も、同一日時に両岸の通行台数、人数を比較した訳ではないので、あくまで印象ですし、左岸には野球やサッカーのグラウンドがあるので、そのアクセス需要の影響も多分にあると思います。
ちょうどナビマーク設置区間の車載動画がYouTubeで公開されていました。
この時点ではまだナビマークが設置されていません。2018年2月現在も、視覚的に減速を促すゼブラペイントが描かれている箇所(動画の2分24秒辺り)から上流側、平山橋南交差点まではナビマークが未設置です。
平山橋南交差点
この交差点から上流側で再びナビマークが現れます。
坂を下ると幅員がグッと狭まる
こういう構造の道路では、自転車が律儀に左端に沿って走ると狭窄箇所で後続車のドライバーの見落としや判断ミスで追突される恐れがあるので、狭まった先の道幅を基準に予め左端から離れておいた方が、もしかしたら却って安全になるかもしれません。
交通事故総合分析センター (2018) 四輪車対自転車の追突事故, Itarda Information, No.125, p.7, Available at: https://www.itarda.or.jp/itardainfomation/info125.pdf (Accessed: 5 March 2018).
同じ区間を反対側から
画面右手は柵のない急斜面なので、あまり端に寄ると横風に煽られたりして転落する恐れがあります。こちら側もフレキシブル・ボラードが迫っているので、あまり端には寄れません。しかしナビマークの配置にはそういう事情は考慮されていないようです。
物理的、心理的な安全マージンを確保するなら、このナビマークの右脇辺りが妥当な通行位置ですね。
塗料の厚み
ただ一方で、この区間に設置されたナビマークは塗料が分厚く凸凹していて、ロードバイクの高圧タイヤで上を通過するとゴツゴツと乗り心地が悪いので、本当に走るべき位置に設置されてしまうと、それはそれで迷惑です。
警視庁が都内各地に設置してきたナビマークは、初期のものは薄いペイントで、設置から数年と経たずに磨耗して消えてしまっていたので、それを踏まえた変更なのかもしれません。しかしそこには自転車施策としての本質的な矛盾が感じられます。
塗料がすぐ磨耗するということは、その場所は
- 車の交通量が多い
- 大型車の混入率が高い
- 車のタイヤが踏む位置と自転車の通行位置が重なる