2009年12月8日火曜日

海外の日本語

上海土産の月餅の箱に入っていた日本語の注意書き。



一頃の様な、形の怪しい平仮名などは見られない。
中国人が書いているとしたら驚異的なレベルだ。

が。




■「万が一の場合」

間違ってはいないが、間違っても言わない(?)

日本企業が「お気づきの点がございましたら」
などと幾重にも衣着せた言い方をするのは、
「万が一の場合」を目にした時点で即座に
最悪の事態が想起されると考えるからだろうか。
だとしたら、随分と根強い言霊信仰だ。


■「クレーム担当」

claim 本来の「主張・要求」という意味とは
ズレた日本語の「クレーム(不平・不満)」だが、
元から有った「不平・不満」との棲み分けでか、
外来語には珍しく悪い方の意味を割り当てられている。

では「不満担当」ではどうかというと、此方は
「聞くだけ聞いて、はいおしまい」といった印象。
直すなら何も付けずに「日本の担当者」。


■「お問い合わせしてくださいよう」

此処で懇願されるとは思いも寄らなかった。
如何なる経緯で「-ます-」が落ちたかは知らないが、
よく見ると「お問い合わせする」の時点で
敬語が間違っているではないか。此れは謙譲語だ。

然し日本語の(共通語の)敬語形式が錯綜と
しているのも事実。

「お問い合わせになる」
「お問い合わせする」
「お問い合わせ下さる」
「お問い合わせ致す」

どれが尊敬語でどれが謙譲語?
日本人でも間違える。
もっと簡単な敬語形式が現れないものか。