2018年11月5日月曜日

東京都の自転車通行空間マップ



ツイッターでは既に何度か触れていますが、いま東京都内の自転車通行インフラを一覧できるマップを手作りしています。基本的に自分の足で訪れて直接見知っている路線から地図に反映させていっているので、現状ではまだ地図化エリアに偏りがあります。

自治体が作るような自転車ネットワーク図と違って、交差点やバス停の周辺での打ち切りも反映しているのが特徴です(整備延長の公称値と実延長の違いや、centerline kmとlane kmの違いも集計しやすくなるはず)。また、インフラの種類ごとにレイヤーを分けているので、それぞれ個別に表示をon/offすることも可能です。

「東京都」と銘打っていますが、一部、神奈川県のインフラが入っています(これは別の地図に分離するかも)。

2019年3月21日追記{
神奈川県版埼玉県版を別途作りました。




今のところ、インフラの分類と地図上の描画は概ね次の基準に基づいています。

サイクリングロード 車道併設ではない独立道路。歩行者との共用も含める。
自転車道 車道と歩道それぞれから、高さを持つ工作物の連続的な設置 and/or 路面の高低差により分離された通行空間。歩道上に整備されている場合、「自転車道」の標識が立っていれば自転車道に含める。車道上に整備されている場合、構造上の特徴が前述の定義に合致すれば、「普通自転車専用通行帯」の標識が立っていても自転車道に含める。
自転車歩行者道
(構造的分離)
上の自転車道の定義に該当するが、歩道と同一平面上にあり、自転車道の標識がないもの。但し、そこが自転車通行空間であることを示す文字・ピクトグラムがない場合、構造的分離があっても単なる歩道の装飾と見做す。
自転車歩行者道
(視覚的分離)
歩道と同一平面上にあり、歩行者空間から白線で区分 and/or 舗装材や路面の色で区別されているもの。そこが自転車通行空間であると示す文字・ピクトグラムがない場合は、視覚的区分があってもそこは自転車通行空間ではなく、単なる歩道の模様と見做す。区分要素が縁石の場合、高低差があれば構造的分離、無ければ視覚的分離と見做す。車両乗り入れ部やバス停周辺などで区分要素が一つも無くなった場合は通行空間の打ち切りと見做す。
自転車レーン 車道上に整備され、縁石から白線中心までの幅員が1.5m以上あり、「自転車専用」の道路標示 and/or 「普通自転車専用通行帯」の標識があるもの。路面着色が一部ないし全部省略されていても自転車レーンに含める。
簡易自転車レーン 幅員が基準未満か、道路標示 and/or 標識のない自転車レーン状の通行空間。停車帯などの中に自転車ナビマークや自転車ナビライン(矢羽根型路面表示)など法的効力のないマーキングを設置したものも含める。
矢羽根型路面表示 交差点内や単路の一般レーン内に断続的に設置され、自転車の通行位置の目安を示す矢羽根型のマーキング。地図上では一連の矢羽根を一本の連続線で繋いで示す。設置間隔が長くても同一の線で繋ぐが、途中に横断歩道のゼブラがある場合はその箇所で線を分断する。単路では矢羽根と組み合わせて設置されているピクトグラムも矢羽根と見做す。
ピクトグラム
車道上に断続的に設置され、自転車の通行位置の目安を示す自転車型のピクトグラム。矢羽根同様、設置間隔がどんなに長くても、途中で横断歩道のゼブラに分断されない限り、一連のピクトグラムを一本の線で繋いで示す。横断歩道に挟まれた区間内にピクトグラムが一つしかない場合は、そのピクトグラム単体の長さ(警視庁の自転車ナビマークの場合は4m)を線で示す。

(2018年12月28日変更)
車道上に断続的に設置され、自転車の通行位置の目安を示す自転車型のピクトグラム。設置間隔の長短に関わらず地図上では一連のピクトグラムを一本の線で繋いで示すが、途中に横断歩道のゼブラ、歩道を切り欠いたバス停、パーキングメーター/チケットの駐車枠がある場合と、Y字分岐の流出側でピクトグラムが右枝側に設置されている場合は、その箇所で線を分断する。分断した区間内にピクトグラムが一つしかない場合は、そのピクトグラム単体の長さ(警視庁の自転車ナビマークの場合は4m)を線で示す。

(2019年6月16日変更)
ピクトグラムは複数個を線で繋げず、単体の長さ(警視庁の自転車ナビマークの場合は4m)を線で示す。
自転車横断帯 交差点内または単路の横断箇所に設置され、自転車の通行位置を2本の太い白線による縁取りで示すもの。白線が単路まで連続している場合はそれも自転車横断帯に含める。白線が黒塗りされたものは自転車横断帯が撤去されたものと見做す。