ジュースのラベルから。
「繊維が沈殿しますので、よく振ってお飲みください。」
理由を表す「ので」です。でも、
「繊維が沈殿しますので、よく振ってお飲みください。」
「お釣りが出ますので、返却ボタンを押してください。」
同じ?
理由は理由でも何かが違うような。変形してみます。
「よく振ると繊維が沈殿します。」
「ボタンを押すとお釣りが出ます。」
どんな繊維だ。
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同じジュースのラベルから。
「酸味料のクエン酸原材料のとうもろこしは
遺伝子組み換えでないものを分別」
「分別」って…。
「分別して遺伝子組み換えの方だけを入れました」
とも解釈できてしまう。普通に「使用」と言えば良いものを。
ところで、「クエン酸」って外来語っぽいですが、
本来は「枸櫞酸」と書く漢語だそうです。
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更にもう一つ、同じジュースのラベルから。
「国産の生食規格外のなつみかん果汁を
飲みやすいように30%配合した果汁飲料にしました。」
ん?何か引っ掛かる。もう一度。
「国産の生食規格外のなつみかん果汁を
飲みやすいように30%配合した果汁飲料にしました。」
気持ち悪い。文末に近付くほど気持ち悪い。
一体どうなっているのか。
述語の項構造を解析するソフトに読んでもらいました。
凄い!「なつみかん」が三重に Accusative を引き受けてる。
分解すれば何も不思議な事は無いんですが。
「なつみかん果汁を飲みやすいようにしました。」
「なつみかん果汁を30%配合しました。」
「なつみかん果汁を飲料にしました。」
一読した時に引っ掛かる原因はこの辺に有りそうですね。
製造元は多分こういう事を言いたかったんだと思います。
「国産の生食規格外のなつみかん果汁を
30%配合した、飲みやすい果汁飲料です。」