水素爆発が起きる可能性
人体に影響を及ぼす可能性
炉心溶融を起こしている可能性
コンクリートで封鎖される可能性
数週間、あるいは数か月続く可能性
14メートル以上の津波が押し寄せた可能性
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可能性、可能性、可能性、可能性。
然ういう文脈なら「蓋然性」ではないかと思い
新明解国語辞典、通称「新解さん」に尋ねる。
結論: どっちでも良い
のだが、「可能性」の項に一寸引っ掛かる
記述を見つけた。用例は省略。
かのう(0)【可能】-な -に
そうすることが出来ること。「実行―」
【━━性(0)】
(一)
その事が可能である・こと(か どうか)。
(二)
何らかの形を取って顕現することが期待される能力。
〔多く、予測出来ない能力について言う〕
(三)
そういう・事態になる(事情である)場合や、
そういう事が多分に考えられること。また、その度合い。
まあ普通はここ迄で終わりだろう。
ところが、
〔これらの語釈(一)(二)(三)で満足しない場合は、
個個の文脈に応じて
「見通し・実現性・公算・蓋然性・傾向:見込み・望み:
チャンス・場合・用意・資格:成否・可否:おそれ・疑い」
などのいずれかによりパラフレーズを随時試みると良い〕
えっ? 作文指導?
唐突に何を言い出すんだ、新解さんは。
しかも「用意・資格」や「成否・可否」まで
「可能性」からパラフレーズ(言い換え)して良いのか?
「人体に影響を及ぼす【用意】が有る」
なんか悪の組織が来た。
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そういえば戦隊ヒーロー物の独特な名乗り口上や仕草は
歌舞伎の『白浪五人男』に由来するらしい。
なるほど合点が行った。
あれは伝統に根ざした様式美だったのか。
フランス人が夢中になって自主制作するのも頷ける。