ロンドンが近年整備してきた自転車ルートの
- 幹線道路のサイクル・スーパーハイウェイ (Cycle Superhighway)
- 生活道路のクワイエットウェイ (Quietway)
急速に変化するロンドンの自転車環境が今どうなっているのか、実際の様子を概観できるのでおすすめです。動画の主な内容を以下に目次化しました。
動画の内容
- ロンドン中心部での自転車交通量の飛躍的な増加
- 自転車インフラの着実な改善
- スーパーハイウェイとクワイエットウェイ
サイクル・スーパーハイウェイ
- 道路構造の大きな変化(車道から縁石で分離された4m幅の自転車道)
- ブラックフライアー橋ではラッシュ時に渡る人の70%が自転車
- 複雑に入り組んだロンドンの道路網がスーパーハイウェイで分かりやすく
クワイエットウェイ
- 制限速度30km/hで車の少ない生活道路
- 市は10年前から生活道路の改善に投資
- 道路を遮断し車の通り抜けをなくす
- 違法だった一方通行道路の逆走自転車に専用通行空間を提供
通勤時間帯の厳しさ
- 誰もが急いでいて、初心者には流れに乗るのが大変
- まだまだ男性、ドロップハンドル、高速走行が多い
- 市は速度抑制を目指している(車も自転車も15km/hくらいに)
もっと多くの人に自転車に乗ってもらう
- ロンドンの道路環境は女性や高齢者、子供を排除している
- 誰もが自分の力で移動できる公平な道路を目指す
- 子供4万人、大人2万人に自転車でロンドンを走る訓練を提供
- シェアバイクが入り口として大きな役目
車移動をやめてもらう
- 徒歩、自転車、公共交通の分担率を80%に高める目標
- 車が減ったことで大気汚染が改善
- 配送が日中から夜間に
- 自転車ネットワークをより網羅的に
- より安全でより健康的なストリートへ
- 自転車インフラに年間240億を投資
- 投資規模でコペンハーゲン、アムステルダムに並ぶ
ロンドンは前進し続ける
ネーミング変更について
動画で言及されているトピックの一つに自転車ルートのネーミング問題があります(「スーパーハイウェイ」だと、整備反対派が「歩行者を撥ね飛ばす暴走自転車を助長する」と難癖を付ける材料に使ってしまう)。これについてはその後、2019年3月にスーパーハイウェイとクワイエットウェイを統合して「サイクルウェイ」と呼称することが決まり (MacMichael, 2019)、現在はロンドン市交通局の公式サイトでもその名称が使われています (Transport for London, no date)。
参考文献
MacMichael, S. (2019) Not ‘Super’ anymore – Cycleways confirmed as new name for London’s Cycle Superhighways and Quietways, road.cc. Available at: https://road.cc/content/news/257272-not-super-anymore-cycleways-confirmed-new-name-londons-cycle-superhighways-and (Accessed: 30 January 2020).
Transport for London (no date) Cycleways, Transport for London. Available at: https://www.tfl.gov.uk/modes/cycling/routes-and-maps/cycleways (Accessed: 8 February 2020).