同好会の人から、塗料が剥げた龍笛を預かって
再塗装する事になりました。(写真上)
武蔵野楽器製のプラ管。黒く塗ってあった部分は
ほぼ完全に地色が出ています。
歌口の朱も剥離が目立ちますね。
そう簡単には落ちない塗料を使っているはずなんですが。
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作業開始
埃や皮脂などが表面に付いていると
塗料の乗りが悪くなる(剥がれ易くなる)ので、
塗装前に中性洗剤で油分を完全に除去します。
細かい溝の間は歯ブラシで念入りに。この他、写真には
写っていませんが、管の内部も同様に掃除する為に
ガーゼを巻いた掃除棒(リコーダー用)も使います。
で、驚いた事にこの段階で更に塗料が落ちて
洗剤の白い泡が灰色に染まるんですね。
中性洗剤如きで塗料が落ちるようでは、ちょっと……。
仕方無いので、ここで落とせる塗料は全部落とします。
(落としておかないと上に重ねる塗料ごと剥離する。)
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洗浄が終わった管の表面は、ちょうど、渋い物を食べた時の
舌の様にキシキシとした触り心地になります。
これが塗料を載せるのに最適な状態。
油分と同様、水分も塗料を浮かせ、弾いてしまうので、
乾燥も充分行ないます。管の内部は先程と同様に
掃除棒に巻いたガーゼを使います。
(ちなみに、ガーゼより晒し木綿の方が吸水力は高いようです。)
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つづく
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