2014年12月2日火曜日

広すぎる自転車レーンは却って危険かもしれない

前回の記事で、広すぎる車道は速度超過を招くという趣旨の事を書きました。

そこで挙げた例は、車道の中央の余った空間を構造的に封鎖せず、導流帯のゼブラペイントで形式的に塞いだだけのものでした。これがドライバーに「ゆとりある広い道路」という視覚的・心理的印象を与え、無意識のスピード違反を誘発しているのでは、という見方です。

ん? 待てよ? 広すぎる車道、ペイントによる区分……

( ゚д゚)ハッ!

という事は、ゼブラペイントと同じ事が自転車レーンにも言える可能性が有るわけですね。



2014年12月3日追記

「自転車専用通行帯」と謂えども、車道の一部である事には変わりません。自転車レーンも含めた車道全体の幅員が広くなりすぎれば、その視覚的印象の余裕から車の実勢速度が上がってしまい、結果として、自転車と車をペイントで視覚的に分離するだけで済む速度水準を超えてしまうかもしれません。


だからかどうかは分かりませんが、オランダの自転車インフラ設計指針である
CROW (2007) Design manual for bicycle traffic
には、自転車レーンの幅員について、下限値だけでなく上限値も示されています(p. 166)。

うーむ、自転車インフラの設計マニュアルだけじゃ足りない。これはいよいよ車インフラの設計指針も読みたくなってきた。ちょうど去年改訂版が出たんですよね。
CROW (2013) Handboek wegontwerp 2013 - Serie(シリーズ全4冊セット)

他にもこんな本が。
CROW (2009) Road safety manual


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