2016年4月29日金曜日

弱く、猾く、粗忽な人間という生き物に合わせて道路を設計するという思想



このツイートを見て考えた自転車インフラの設計思想に纏わる話。連続ツイート(https://twitter.com/dc6ykjgs/status/724939988870303744)のまとめです。加筆訂正あり。

2016年4月28日木曜日

新潟市の国道7号の自転車道(ほぼprotected intersection)



自転車インフラの柵、車止め、サインなどを作っている積水樹脂株式会社のページに日本各地の施工実績が載っていて、「へー、自分が知らない整備事例がこんなに有るんだー」と眺めていたら、新潟県新潟市の東堀通~秣川岸通間整備の写真に目を引く交差点構造が。Street Viewで確認すると、もうこれ殆どprotected intersectionと呼んでも良い構造じゃないですか。現地を見た訳ではないので、この交差点構造が実際に上手く機能しているかどうかは分かりませんが、基本的な発想は悪くないはずです。

にしてもこの整備事業、2008年のものなのに、その後2012年11月に発表された国交省「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」の交差点設計(p. II-29 - II-60, pdf pp. 61-92)にはその知見がまるで活かされてないですね。事業報告は国交省の研究会に出されているので国交省も認知はしたはずですが、「自転車は車道を走るべし」という自らの思想に反する事例として意図的に排除したのかもしれません。


関連資料

新潟国道事務所(2008年6月17日)「新潟市中心部での自転車専用道の設置について(工事報告)
横断面構成や標識の他、樹木の根の対策、バス停部の設計、点字ブロックなどの工夫について書かれています。

早川 博・武藤 正広・神田 裕史・山本 彰(2008年10月)「新潟市における自転車通行環境整備事業の実証」『国土交通省国土技術研究会報告』pp. 122-126
アンケート調査の結果、自転車道の幅員が狭い事を除けば高評価だったと報告しています。ただし通行位置の遵守率は不明。

2016年4月22日金曜日

ケージとゲージの混同

自転車仲間やショップ店員が言い間違える度に
「(ボトルゲージじゃなくてボトルケージ!)」
と内心突っ込んでいる全国の皆様、ごきげんよう。

今回はこの間違いが生まれた原因について考えてみました。

【覚え書き】ストリートビューのURLの意味

/maps/@緯度,経度,[不明],視野角,方位角,仰角/

2016年4月4日月曜日

FZ1000試し撮り

換算800mm、切り抜き、トーンカーブ補正

ミラーレスカメラ2台にそれぞれ標準ズームと望遠ズームを付けて同時に使っていたもののカメラの持ち替えが案外面倒なので高倍率ズームレンズを買い足そうと調べていたんですがOLYMPUSの14-150は描写がかなり甘め、ならば画質のシャープさで定評のあるPanasonicの14-140にしようかどうしようかと迷っていたところ、コンパクトデジカメのFZ1000のレンズは14-140より更にシャープで、撮像素子サイズを考慮した換算F値(開放)もほぼ同等、ズーム域が広く、しかも安いという事に気付いてしまいました。

2016年4月3日日曜日

Brasserie VIRONのホットミルク


運ばれて来たカップを手に取って唇を当てると思いのほか分厚い泡の層に驚く。そのままカップを傾けて、きめ細かい綿菓子のような泡の層を突き進んで行くと、雲を抜けて視界が一気に晴れたように目映く澄み切ったミルクが飛び込んで来て、乳臭さの無い純粋な甘い香りが鼻腔に押し寄せる。泡の層に保温されていたミルクの熱さに少し身構えるが、すぐに、決して火傷する事のない、完璧に調整された温度と分かり、安心して続きを口に入れる。ミルクは滋養を感じさせる刺激を舌へ喉へと与えながら、乾いた体に急速に染み込んで行く。逃げようとする泡たちをティースプーンで捕まえながら夢中になって飲み進めていたら、あっという間にカップの底に行き着いてしまった。

2016年4月2日土曜日