2020年6月3日水曜日

メルボルンの自転車レーン改善事例


オーストラリアのイースト・メルボルン地区で従来型の自転車レーンが、車道から構造的に分離された自転車道(protected bike lane)に改修されました。

場所


場所はここですね。(Street Viewは改修前の様子)


動画のビフォー画面と同じく自転車レーンが車に塞がれています。

日本で高評価の設計は時代遅れ

Lansdowne St.の改修前の状態は、日本で自転車の専門家として活発に発言している面々が高く評価している、
  • 単路: 歩道|駐車帯|自転車レーン|一般レーン
  • 交差点: 歩道|左折レーン|自転車レーン|直進レーン
というレイアウトそのものなのですが、冒頭ツイートの実走動画を見れば分かるように、単路では路駐車両のドアが急に開けば衝突する恐れがありますし、交差点手前では左折レーンに入ろうとする車が自転車レーンを塞いでいます。安全、安心、スムーズとは程遠い走行環境ですね。

対して改修後は、
  • 単路: 歩道|自転車道|一般レーン
  • 交差点: 歩道|自転車道|左折・直進レーン
となり、安心なだけでなく劇的に走りやすい環境になっています。

交差点も改修予定

ビクトリア州政府の公式サイトによれば、このあと交差点をprotected intersection化する工事が控えており、2020年中頃に完成予定とのことです。



日本の自転車専門家が「自転車が左折するものとドライバーが誤解して危険だから撤去すべきだ」と否定しているオフセット自転車横断帯を、(ネーデルラントの交差点設計を参考に)保護縁石と組み合わせて新たに導入しようとしているのも皮肉ですね。

VicRoads (2020) Protected intersection at Albert and Lansdowne Street, VicRoads. Available at: https://www.vicroads.vic.gov.au:443/planning-and-projects/melbourne-road-projects/protected-intersection-at-albert-and-lansdowne-street (Accessed: 3 June 2020).

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