六本木通りの溜池方面から南下してアクセスする場合は、六本木二丁目のY字分岐で左枝の麻布通りに入ってすぐ。利用可能時間は10:00–23:00です。
ただ、この駐輪場、デザインの面でかなり問題があると感じました。
うわぁ、入るのが躊躇われる。
なんでこんな物騒な感じの外観にしたんでしょう。重々しい印象のステンレスの扉に細いガラス窓の自動ドア。公共駐輪場の入口のデザインとして、機能的な必然性が感じられません。隠れ家的なバーとか業務用の冷蔵室、刑務所の独房とかだったら分かりますが。
駐輪しに来た人にとっては、「中がどうなっているのか分からない、外からも見えにくそう、犯罪に巻き込まれても通行人に気づいてもらえないかも」という不安心理が掻き立てられるデザインです。
室内もちょっと殺伐とした印象。
スロープなどが無く、外の歩道から水平移動で出入りできるのは便利ですね。入ってすぐ左手に、ラックに載せるのが難しい自転車でも停めやすいスペースが用意されているのも良い。
右手前の壁の案内板は自転車を上段ラックに載せる方法についてのもの。説明を読まなくても分かるだろうと駐輪を試みましたが、どうしてもラックが手前に引き出せずお手上げ。操作方法が直感的に分からないという、これまた疑問符の付くデザインでした。
さらに、ラックを引き出せても、そこから斜め下に降ろす際に下段のラック(スライド式)の自転車を左右にどけておかないといけないというのも罠ですね。それに気付かずに勢いよく上段ラックを降ろしてしまった場合、下段ラックの自転車を傷付けてしまうかもしれません。それがもし高価なカーボンバイクだったら……。
契約者専用ラックはほとんどが空いていました。
自転車を所有して普段から使おうという人が少ないのかもしれません。周辺地域は起伏が激しく、比較的平坦な谷筋も自転車では走りにくい幹線道路ばかりなので、都市デザインのレベルでもbicycle-hostileですね。
駐輪場内の全景
この時は契約者用ラックに停まっていた自転車は1台だけ
この時は契約者用ラックに停まっていた自転車は1台だけ
ちなみに目と鼻の先には港区自転車シェアリングのポートがあります。
外国人観光客らしき人々が利用していました。
ポート横に注意看板が置いてあり、
歩道通行は原則禁止、車道に出てから乗れと書いてありますが、
その車道はこんなです。(ポート横の歩道橋から)
長い上り坂なので車と自転車の速度差がえげつないことになります。
左端車線の幅の余裕も途中から無くなり、路上駐車に阻まれます。
左端車線の幅の余裕も途中から無くなり、路上駐車に阻まれます。
運営事務局は、「原則」という一言さえ添えておけば利用者が車道上で車に撥ねられても責任を問われないという考えなんでしょうか。しかし63-4条1項3号の規定に触れないのはフェアな姿勢とは言えません。
道路交通法
普通自転車は、次に掲げるときは、第十七条第一項の規定にかかわらず、歩道を通行することができる。
// 中略
三 前二号に掲げるもののほか、車道又は交通の状況に照らして当該普通自転車の通行の安全を確保するため当該普通自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき。
ちなみに上の写真でシェア自転車を借りていた一行はその後、歩道を走っていきました。看板に騙されなくて良かった。
(ところで、あの看板の英語はおかしくないですかね? "driveway"は「車道」ではなく「車両乗り入れ部」なので、歩道を押し歩きで進み、車両乗り入れ部を横切り次第、サドルに跨がって走り出して良いように読めます。)
公式情報にない駐輪場
アークヒルズ公式サイトのアクセス情報ページには載っていませんが、カラヤン広場の端っこの方にあるカフェの店先に駐輪ラックが置いてありました。