2012年3月30日金曜日

東京図書館コレクション (14) 中野区

中野区立図書館の写真と駐輪場情報


趣旨説明とシリーズの記事一覧はこちら


凡例

-----------駐輪場評価-----------
収容台数の余裕 ★★☆
地球ロック可 yes/no
ラック有り yes/no
--------------------------------

収容台数の星印の目安は、
★☆☆ 余裕無し。駐輪場外に溢れている。
★★☆ 余裕は少ないが、停める場所は有る。
★★★ 余裕有り。簡単に空きが見付かる。

地球ロック可」は、図書館の敷地内で、通行の妨げにならない場所に、
ワイヤーロックなどで自転車を繋ぎ止められる構造体が有る事。
但し、樹木の幹などは構造体に含めない。
(自転車がぶつかると樹がダメージを受けるため)

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■ 中央図書館

地元の図書館なので、周辺インフラも併せて長文&辛口で評価する。


プラネタリウムやコンサートホールなども備える
もみじ山文化センター、通称「なかのZERO」。
図書館は東館の地下1, 2階に入っている。

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中野駅からなかのZEROまでの道路は
プラネタリウムに因んで星座の彫刻が並ぶ。
この区間の歩道は
  • 実質的な幅員が0.6~1.8mで、歩行者が車道に溢れがち。
  • 横断勾配がきつく、タイル敷きなので雨や雪の日は足元が滑る。
車道は
  • 幅員2.45mの一方通行。
    (小型乗用車の全幅はサイドミラーも含めると2.0m)
  • にも関わらず制限速度は30km/hと高め。
  • 駅前からタクシーが頻繁に流れてくる。
という状態。

歩道が狭く歩行者が車道にはみ出しがち

そこへタクシーが突っ込んでくる

自転車、どうやってタクシーと擦れ違ったんだ

デジカメの電子水準器機能を使って撮影。
歩道の横断勾配は約6度(≒10%勾配)と非常にきつい。

コンサートや講演会の後は大量の帰宅客が車道に溢れ出して
ボトルネックが生じ、車との接触事故が起こりやすい。

また、車道を走る自転車が車を避けようとして
縁石で転倒する事故も先日発生した。

(負傷者が救急車で搬送された後、
図書館員が路面の血を洗い落としていた。)

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中野駅から向かうと、まず西館、駐輪場の入口が有る。


入ると直ぐに急なスロープ。
自転車から降りてブレーキを強く握りながら下ると、

意外と広い地下駐輪場。

壁際は配管が低い。

入口のスロープが急傾斜な上、
図書館の入口から遠い為、利用は敬遠されがち。
自転車は歩道上や、図書館向かいのホームセンターの駐輪場に流れやすい。

-----------駐輪場評価-----------
収容台数の余裕 ★★★
地球ロック可 yes (一、二台なら)
ラック有り no
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図書館入口付近の歩道上には駐輪禁止の三角コーン。
この近辺は歩道の幅員が5.7mくらい有るので、
駐輪しても実害は少ない様に思える。

駐輪場の入口に続いて、西館小ホールの入口。
ここのロビーは全面ガラス張りで、以前はこれを鏡代わりに
ストリートダンスの練習をする人達で賑わっていた。

施設管理者側も「ラジカセの音量は控え目に」と掲示する程度で、
実に包容力の有る「文化」センターだなあと思っていたのだが、

ああ。やっぱりね。

そこから更に進むと東館、大ホールの入口、

図書館の入口と続く。

図書館入口は半地下で薄暗く、
階段は段鼻と踏面の明度・彩度・色相差が無い。

このため、弱視者、高齢者は足を踏み外しやすい。
最近になってようやく踏面の端に黄色のテープが貼られ、
節電で消されていた照明も点灯される様になった。

スロープは無く、車椅子、ベビーカーでのアクセスは難しい。
一応、大ホールの入口からエレベーターでアクセスできるが、
図書館へ至る途中の通路は幅が1.2~1.5mと狭く、
天井も低く、途中に何故かスロープ(高低差20cmほど)が有る。

なぜエレベーターホールの床面レベルだけちょっと低いんだ……。

(ちなみに図書館階でエレベーターを降りると正面に展示ケース。
海外の国・地域をテーマにした展示で、関連本の表紙写真を並べているが、
エレベーターに乗らない限り通らない行き止まりの場所なので、気付きにくい。)

図書館内は広く、天井も高いのだが、
下の階の音楽練習室からはエレキベースの爆音が、
上の階の喫茶店からは雑談の声や食器の音が、図書館内に突き抜けてくる。

特に喫茶店の方は、図書館内に騒音が打ち放たれるような
角度で壁が配置されており、音響設計に悪意すら感じる。

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外観の続き。

図書館入口から更に進み、写真左手の搬入口・バス駐車場へ回り込むと

幅の広い階段が現れる。人通りが全く無いのが気になるが、そのまま上ってみると、

解放的なデッキに出る。
内側はコンサートホールのロビーだが、扉は締め切り。

デッキの下は図書館フロアだが、こちらも扉は締め切り。

そこから更に階段を下りると、地下2階相当のレベルに広場が有る。
内側は図書館の視聴覚コーナーだが、やはり扉は締め切り。

広場自体が立ち入り禁止で人通りが無く、ただのドライエリアになっている。
人目が無いからか、油断して葦簾(よしず)を置いたり傘を干したり。
何なんだろう、この空間は。

上に橋が架かっているが、特に近道になるわけでもなく、
やはり人通りが殆ど無い。ただの見栄?

なかのZEROは、こういう死んだ空間が何箇所も有る。
いや全く、何がやりたかったんだか。

竣工は1993年、設計は岡田新一設計事務所。
バブル末期、財政規律が緩んだ中野区は恰好の餌食だったのだろう。
建築家に好き放題遊ばれてしまったようだ。

その後、区は財政難から図書館予算を大幅に削ったまま今に至る。

建物の南側には公園が広がっている。
起伏に富んだ地形に木々が茂り、
ライトアップされた人口の滝まで設えてある。

写真中央、柵の内側に椅子が見えるが、扉が閉め切りなので
図書館から本を持って気軽に出られるわけではないし、
厳冬期以外は蚊が飛んでいるので落ち着いて読めない。

現在は滝の水も止められ、池にはゴミが浮いている。
公園内で弁当を食べた人が捨ててしまうのだろう。

公園の東側は緑が濃いエリアで、自然教育の場に。

人工滝の上に架かる橋には

「ありがとうございます」

滝壺の傍まで降りられる階段。
ここも行き止まりで人通りが無い。

写真を撮っていると傍にやってきて餌をねだる。

「ネコのえさで公園を汚さないでください」?

これかな。トイレの横に猫用の食器が置かれている。

通路挟んで反対側には生活感が滲み出る物体の数々。

その奥の茂みには発泡スチロールを刳り抜いた猫ハウスの猫団地。
公園の中でも一際「吹き溜まり」感が濃い。

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公園の西側部分は一転して開放的な広場になっており、
親子連れや老人の憩いの場になっている。

西館のプラネタリウムを背にSLが静態保存されている。
1946年製造のC11型368号機。中野に所縁(ゆかり)が有るのだろうか。
調べてみたら、

文化センターの北を走る中央線は、1889年に開業した甲武鉄道が起源で、
当初は英製、独製、米製の蒸気機関車で運行していたが、
1904年には早くも電化し、1931年には電車に完全切り替え

……C11関係無くない?

最後は石巻を走っていた368号機。
なんで中野に持ってきたんだろう。

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以上が中央図書館、もみじ山文化センターの大観。
ソフト面はともかく、建築を見ると雑な仕事っぷりが目に付く。


■ 本町図書館



-----------駐輪場評価-----------
収容台数の余裕 ★★☆
地球ロック可 yes
ラック有り no
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■ 野方図書館
耐震補強の工事中だった。


図書館入口とは別に閲覧室の入口が有る珍しい構造。


-----------駐輪場評価-----------
収容台数の余裕 ★★★
地球ロック可 yes
ラック有り no
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システム更新前の返却期限票が可愛かった。


■ 南台図書館



-----------駐輪場評価-----------
収容台数の余裕 ★★☆
地球ロック可 yes
ラック有り no
--------------------------------


■ 鷺宮図書館



-----------駐輪場評価-----------
収容台数の余裕 ★★☆ (★☆☆に近い)
地球ロック可 yes (一、二台なら)
ラック有り no
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最寄りの鷺宮駅は最近の改装工事で
駅名が日・英・韓の3言語表示になった。

ほぼ同時期に工事を終えた前後の数駅は
ハングル無し。急行通過駅だから?


■ 東中野図書館



駐輪場はやや急なスロープの途中に在るので、自転車が倒れやすい。

-----------駐輪場評価-----------
収容台数の余裕 ★★☆
地球ロック可 yes
ラック有り no
--------------------------------

近所ではマンション建設と反対運動。



■ 江古田図書館

「江古田」は練馬区と中野区に跨って存在していた地名で、
中野区内ではEGOTA、練馬区内ではEKODAと発音が違う。
(江古田図書館に来て初めて知った。)



-----------駐輪場評価-----------
収容台数の余裕 ★★★
地球ロック可 yes (駐輪場入口の門が使えた筈)
ラック有り no
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■ 上高田図書館
児童館併設。図書館は北端の入口から2階に上がる。

南側は公園になっている。


-----------駐輪場評価-----------
収容台数の余裕 ★☆☆
地球ロック可 yes (一台限り)
ラック有り no
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■ 男女共同参画センター情報コーナー

なかのZERO、中央図書館に程近い閑静な住宅街に
男女共同参画センターが有る。
ここの情報コーナーの資料もOPACから検索できる。

西入口


東入口

敷地は公園の様に広く、木々が茂っている。
区の施設としては異様に建蔽率が低い。

(事実上の)駐輪場


-----------駐輪場評価-----------
収容台数の余裕 ★★★ (特に範囲が決まっていない様なので)
地球ロック可 yes
ラック有り no
--------------------------------

建物入口

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広い敷地の中にはさまざまな草木。

椿

紅葉



中野駅周辺は江戸時代には桃の名所で、
地名にも「桃園」として残っている。
これを復活させようという活動が有るようだ。

だが区の花はツツジ……。

せっかく歴史が有るのに何で活かそうとしないかな。
ツツジじゃ他の区と被るのに。

(区の花がツツジ:
  • 中央区
  • 新宿区
  • 文京区
  • 墨田区
  • 品川区(サツキ)
  • 中野区
  • 練馬区
  • 豊島区
  • 北区
  • 荒川区
  • 江戸川区