Amazonと楽天、それぞれのユーザーレビューを分析した。
2012年3月13日放送の「ガイアの夜明け」を見て、
楽天のあの酷いページデザインは楽天本社から
伝播しているのかと合点が行った。
すると、商品名フィールドに
「20%OFF」とか「送料無料」などと商品名以外の
キーワードを山盛りにするのも本社の差し金か。
だが、運営がデータに基づいて指示するという事は、
あの醜悪なページを厭わず利用する消費者がかなり居るのだろう。
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それで思い当たった事が有る。
同じ商品をAmazonと楽天で見比べた時、
購入者から投稿された商品レビューの質に
歴然たる差が有るのだ。
Amazonで見られるレビューは、
売り手が商品説明に書かなかった事や、
実際に使って初めて分かった事など、
レビューとして有用な物が多い。
一方、楽天で見られるレビューは
まだ使っていませんが良さそうです。など、凡そレビューの体を為していない投稿が少なからず混ざっている。
家族に頼まれて買いましたが、気に入っているようです。
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この差がどの程度のものなのか、Googleで検索してみた。
検索キーワードと結果は以下の通り(2012年3月14日現在)。
site:www.amazon.co.jp "まだ使用していませんが"それぞれ商品総数(2012年3月14日現在)で除すと
6360件
site:review.rakuten.co.jp "まだ使用していませんが"
116万0000件
Amazon.co.jp 6360件 / 5864万1731点(*) = 0.01%となる。
楽天市場 116万0000件 / 9057万1733点 = 1.28%
*{
Amazon.co.jpは商品総数の公式発表値が見当たらないので、}
ジャンル毎の総計を積み上げて求めている。
(Amazon.co.jpの検索窓でカテゴリーを選択し、
キーワードを空白にしたまま検索すると
検索結果にそのカテゴリーの商品総数が表示される。)
この値には重複が数万の単位で含まれるが
Amazon.co.jpの検索サイト用の説明文に
家電をはじめ、ファッション、食品、ベビー用品までと書かれているので、重複を最大に見積もっても
1000万点以上の商品を毎日お安く求めいただけます。
「まだ使用していませんが」レビュー率は0.06%にしかならない。
以上を考慮すると、Amazon.co.jpと楽天市場の
「まだ使用していませんが」レビュー率には
21~128倍の差が推測できる。
グラフにするとこうなる↓
ははっ、これは…。
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ここまで差が付いてしまうのは、運営側にも問題が有る。
まず第一にレビューのガイドライン。
楽天市場は
商品をおすすめする理由、おすすめポイント、体験談などを書いてください。これだけ。
対してAmazon.co.jpは
商品の好き嫌いだけではなく、その理由も明記してください。など、2000字近くに及ぶ詳細なガイドラインを用意している。
商品の特徴や感想、またはそれにまつわる体験を具体的に伝えてください。
レビューの内容は、少なくとも50字以上、1,000字までに収めましょう。
良い点も悪い点も含めて、その商品を率直に評価してください。
(引用元)
Amazon.co.jpも楽天市場もレビュワーを格付けする仕組みが有るが、
ランキング上位者の書いたレビューを見るとまるでレベルが違う。
一因として、ガイドラインの質が響いているのだろう。
その証拠に、Amazon.co.jpでもガイドラインの無い部分は混沌としている:
商品とは別に出品者(ショップ)を評価する仕組みが有るのだが、
ここに商品のレビューを書く人が一定数いる。
或るショップでは96コメント中6コメント(約6%)がそうだった。
出品者評価のヘルプに
コメントを記入してください。としか書かれていないからだろう。
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第二に、誰にレビューを求めるか。
楽天では商品到着前にレビューを求めたり、
ギフト目的での購入者にも投稿を勧めている為、
質の低いレビューが集まってしまう。
これはもう構造問題と言って良い。
Amazon.co.jpでは購入者であれば誰でもレビューできるが、
文化差だろうか、質の低いレビューはあまり見掛けない。
オンライン書店から始まった事も影響しているのかもしれない。
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運営の巧拙が出店者のレベル、客のレベルに繋がっている。
不思議なのは、巨大企業に成長した楽天が
いつまでも程度の低い運営手法を改めようとしない事だ。
財力も影響力も大きい企業なのだから、
少しは美的な面、文化的な面を磨いて欲しい。