使い始めてだいぶ経つので使用感を書く。
高さ10mmのコラムスペーサーにベルが生えている形の製品。
実測重量は64g。
■デザインについて
スペーサー部分は艶消しの銀で、
黒スペーサーが一般的な現代のロードバイクには似合わないが、
外周に黒の絶縁テープをぺたりと貼ってしまえば解決する。
スペーサー部分の外径はやや大きく、
他のスペーサーとツライチにならないのが惜しい。
2013年9月5日追記
{
コラム部分の外径の比較}
VIVA サウンドベル 36.5mm(絶縁テープ込み)
コラムスペーサー 34.2mm(完成車付属)
コラムスペーサー 36.2mm(市販品)
FSA OS-190 ステム 35.0mm
ベル本体は、真鍮の色、打ち子の形ともにクラシカルで、
やはり現代のロードバイクには似合わない。
黒メッキなら少しは違和感が薄まったかもしれない。
手元のベルは表面が酸化し、現在は黄土色になっている。
この色には深緑色や焦げ茶色のフレームが良く似合うだろう。
■実用性について
良く通る音色で、音量が大きく、余韻も長い。
窓を閉め切った車のドライバーにも気付かれやすく、
事故を未然に防いでくれている。
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最も有用なのが、横道から出て来ようとしている車Aの手前に
路駐の車Bがいて、Aのドライバーから自転車が見えない状況。
自転車は車道の流れの中で徐行するわけにも行かないので、
車Aにベルで接近予告しておくと、通行時の衝突リスクを下げられる。
(ゼロにはならないけどね。)
同様に、路肩の駐車車列から後方確認せずに発進しようとしている車や、
陸橋やアンダーパスを渡り終えた先の側道から合流してくる車に対しても、
音で存在を主張できる。
車に見落とされても音でアピールできる。クリックで拡大表示。
(図中のプリウスは PAGE DESIGN lab. 配布のデータを利用した。)
自転車を降りて歩行者として横断歩道を渡る時も
ベルを鳴らすと急停車する車が結構居るので、
ドライバー側の認知ミスを補えている様だ。
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車道に飛び出してくる歩行者や自転車に対する警告としても重宝する。
彼ら/彼女らは
まず安全確認、次に動くではなく
まず動く、安全確認はしないという行動様式なので、周りが当人の分まで注意してやる必要が有る。
特に車の走行音が聞こえていない場合は本当に無鉄砲な行動に出るので、
音量の大きいベルでの警告は有効。
(ハイブリッド車や大型バスも走行音がかなり静かだが、
それでも彼ら/彼女らは気付かずに飛び出してしまうんだろうか。)
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(2012年9月5日 追加)
このように、危険な状況が実際に発生する前に予防的にベルを鳴らす事で、
対車や対人で数多くの危険を回避できている経験からは、
自転車のベルを法律上、自動車のクラクションと
同じものとして扱うのは適切ではない様に思える。
両者の音量が全く異なるという理由も有るが、
自転車のベルは、自転車自体の静か過ぎる走行音を補って
存在を他の交通参加者に気付かせる役割が大きいからだ。
現在、車道の制限速度の設定は、歩行者が車の接近を
その騒音で早めに把握できる事を前提にしているし(*)、
実際、車道を横断しようとする歩行者も音に依存した判断をしがちだ。
*
聴覚障害者は?
あと、走行音が静かなハイブリッド車や電気自動車が
普及してきたら、ちゃんと制限速度下げるんだろうか。
閑静な住宅街での使用は別として、自転車がもっと積極的に
ベルを使えるように法律上の扱いを変えるのが良いと思う。
ちなみに一部の鉄道会社では、対向列車が踏切を通過した直後に
自分の列車がその踏切に差し掛かるような場合は、踏切の手前で
警笛を鳴らすように規則化されており、運転士は必ず履行している。
歩行者が早とちりして遮断桿を潜ってしまわないようにする為だ。
■操作について
コラムスペーサーに取り付けるだけあってSTIレバーから遠い。
打ち子の指を置く部分は直径14mmの円形なのだが、
咄嗟の場面では指が掛からず、鳴らし損ねる事がある。
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ベルの取り付け位置は右側なので、右手で操作する事になる。
日本国内では通常、右手が前輪ブレーキなので、
ベルを鳴らしながらだと強いブレーキが掛けられない。
左右を入れ替えて左手を前輪ブレーキにしておけば問題無い。
2013年3月8日追記
このように取り付けると打ち子を探り当てやすくなり、
咄嗟の場合に鳴らし損なう確率が下がる。
■ネジの緩みについて (2012年6月7日訂正)
スペーサーとベル本体を接続する部分のネジが緩みやすいとの報告が有る。
自分の環境でも時々緩くなっている事が有る。
しかし走行時間の経過と共に緩んでいく訳ではないらしい。
何ヶ月も緩まなかったり、突然緩んでいたりと一定しない。
もしかすると、リュックサックの肩紐がベルの打ち子に引っ掛かって
ネジを緩める方向に回転させてしまったのが原因かもしれない。
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