2013年4月25日木曜日

明治通り・原宿警察署前のハザード

神宮前一丁目交差点

明治通りの原宿警察署付近には
自転車にとっての事故リスクに繋がる
ハザードが集中しています。



上り坂の左カーブ区間に路上駐車が発生しています。
道路脇の公衆トイレが原因でしょう。

ただ、この付近で本当に危険なのは、写真の奥の方、
駐停車禁止の赤い舗装区間が終わった先の路上パーキングです。

左カーブが終わった直後の駐車枠は、
車道の左端を通行する自転車からは完全に死角に入るので、
そこに停められた車は自転車の視界に突然現われる形になり、
自転車を右に急旋回させる誘因になります。

四輪車は第2通行帯を通行するので追突する恐れは少ないのですが、
モーターバイクは第1通行帯の右端を高速ですり抜けるように走る事が有り、
タイミングが悪いと自転車に追突します。

この悪質な路上パーキングを考えると、それより手前の路駐車両は寧ろ、
自転車を予め進路変更させる整流効果が有り、リスク低減に役立ちます。

(まあ、どちらの路駐も無いに越した事は無いんですが、
警察は、利用率の高い路上パーキングは撤去しないと言っているので、
このハザードは放置される公算が高いです。)


ただ、自転車は後続車を怖がって路駐車両のすぐ横を通過しがちで、
これがまた別のリスクを産んでいます。

ドライバーは自転車を見落としやすいので、
気付かずにいきなりドアを開けてしまう事が有ります。
開いたドアに自転車が衝突して右に転倒すると後続車に轢かれます。

この「ドアゾーン」を避ける為に、
赤ではなく水色の線で示した動線を走行するのが正解です。


……。


こういう啓蒙活動、本来なら警察の仕事なんじゃないの?


さて、同地点から反対を振り返って表参道方面。

自転車が車道を通行しています。

車の流れの左端に沿って路駐車両を回避していますが、

やはりドアゾーンに入ってしまいました。


しかし、ここで警戒すべきは左手の路駐車両だけではありません。

こういう渋滞では、車の同乗者やタクシーの客や業を煮やして、
目的地に着く前に車を降りようと、左側のドアを突然開ける事も有ります。

車の左をすり抜けるのはそういうハザードに飛び込むようなものなので、
おとなしく渋滞に捕まっていた方が、幾分安全です。

車と同じ動線上に乗ってしまう手も有ります。


こうすればドアゾーンを避けられるだけでなく、
後続車のドライバーに認識されやすくなります。
直感には反しますが、こちらの方が原理的には安全です。


「原理的には」と限定が付くのは、日本では
弱者保護の精神が身に付いていないドライバーが多いからです。
また、後続車がアクセルとブレーキを踏み間違えて暴走すると逃げられません。
これは踏み間違いを誘発する構造の車を作り続けているメーカーの責任です。


ただ、幾ら追突リスクが下がると言っても、
車のような無駄に図体のでかい乗り物に合わせて
自主的に渋滞に嵌まるというのはあまりにも馬鹿馬鹿しい。

自転車の方がエネルギー効率や健康面で圧倒的に優位なのに、
車のせいで本来のポテンシャルが発揮できないのはおかしい。

そこで、自転車が都市内で最速の移動手段になるように
道路システムをマネジメントする事を考えてみます。


すると、

こういう道路構造が考えられます。


交通容量は減りますが、写真からも分かるように、
明治通りの渋滞の原因はマイカーの過剰利用なので、
これを徹底的に抑え込めば問題無いでしょう。


また、荷捌きの車で自転車が死角に入る懸念が有りますが、
車が自転車道を横断する場所の手前に交通島を設置して
駐停車できないようにすれば、死角は生まれません。

(写真中では導流帯のように描いた部分)