2013年5月14日火曜日

クルマ業界の感覚はおかしい

日経新聞の2013年5月13日夕刊に
富士重工業社長のインタビューが掲載されていました。


吉永泰之氏 「人類があまねく車に乗れるようになるために……」
この一文は衝撃でした。自動車メーカーの人間は
いまだにこんな時代遅れで無責任な考え方をしているのかと。

インタビューの内容自体はオンリーワンの重要性を説くもので、
上の文には、
「……必要な会社もあります。だけど当社は違う。
たとえ当社がなくても、車は他社さんがいくらでも供給します。」
と続くのですが、その背景に
人類全てに車を行き渡らせるべきである
という考え方がいまだに生き残っている事には戦慄します。



「車に乗らなくなった」と嘆かれる若者の一人として言いますが、
車に乗らないのは
  • 維持費が高いからでも
  • 運転の楽しさを味わえる車が少ないからでも
ありません。


国家的な車依存による運動不足で
医療財政が悪化するのを懸念しているからであり、

排気ガスによる地球温暖化と異常気象で
世界各地の人々の暮らしが脅かされる事態を心配しているからであり、

鉄道や航空など他の交通システムと比べて安全性で格段に劣り、
死傷事故を量産している構造を信頼できないからです。

(走行中の無線充電用に道路にコイルを埋め込んでいる暇が有ったら、
赤信号の突破防止用に地上子の一つでも設置しろと言いたい。)