2015年7月14日火曜日

東京都でカーゴバイクが配達に使えない理由

配達で使われているリヤカー牽引自転車(新宿区)

欧州ではDHLなどがカーゴバイクによる配達をしているようですが、東京では電動アシスト自転車にリヤカーを組み合わせる利用形態が普及しています。



荷物が少ない時は前カゴだけで足りるのでリヤカーを切り離して軽快に移動できるのが利点ですね。

カーゴバイクよりホイールベースが短いので、もしかしたら最小回転半径でも有利なのかもしれません。幅4mくらいの袋小路(都市部の分譲地の私道に多い)の中でも何度も切り返しせずに一度で方向転換できるので、積もり積もれば年間では相当な時間短縮になりそうです。

ただ、東京の配送業者がカーゴバイクを導入せずにリヤカー牽引方式を採用するのは、利便性以前に法令の都合が有るからかもしれません。

東京都「東京都道路交通規則」(2015年7月14日閲覧)
(軽車両の乗車又は積載の制限)
第10条 法第57条第2項の規定により、軽車両の運転者は、次に掲げる乗車人員又は積載物の重量等の制限をこえて乗車をさせ、又は積載をして運転してはならない。

/* 中略 */

(2) 積載物の重量の制限は、次のとおりとする。
ア 積載装置を備える自転車にあつては30キログラムを、リヤカーをけん引する場合におけるそのけん引されるリヤカーについては120キログラムを、それぞれこえないこと。

カーゴバイクの最大積載量は100kg前後、多いものでは200kgの車種(*1)も有りますが、リヤカーではなく自転車本体の積載装置という扱いになってしまう為、車体の耐荷重範囲内の積載でも条例違反になってしまいます。条例がカーゴバイクを想定してないんですね。

(往来の仕方を定めるに過ぎない「交通規則」が何で積載重量を数値指定してくるのか意味不明です。中途半端に口出しせずに「メーカーが定める最大積載重量を超えてはならない」とかにしとけば良いのに。)

*1 Douze-Cycles(2015年7月14日閲覧)


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