前回の続き。
以下、用例とその分析を書いていくが、
表示が煩雑になるのを避ける為、特に必要が無い限り、
用例は「なう」が付いた部分だけを抜き出して示す。
(文末の句点も省略する。)
まずは現在地の「なう」。今どこにいるかを表わす「なう」は、
単純に、「場所を表わす名詞+なう」形式とした用例が殆どだった。
「名詞+なう」が定型表現として確立している事が分かる。
意味的には「(私は)いま、(地名)です」と対応するが、
文修飾語の「いま」と同じ機能を持ちながら文末に
位置する点が、日本語として極めて異例である。
地名+なう
この型は、単純に地名だけの場合、複合的な地名表現
の場合、連用修飾成分が付く場合などに分類できる。
「銀座なう」
「平塚なう」
「新宿なう」
「品川なう」
「横浜なう」
「桐生なう」
「米沢なう」
「有楽町なう」
「東あきるなう」
「アキバなう」
「レイクパス荒地なう」 (ゲーム世界内の架空の地名)
「中央道府中なう」
「富士川上空なう」
「志賀高原一ノ瀬なう」
「所用であきばなう」
「とりあえず熱海なう」
施設名+なう
この型は、場所が特定できる名の場合、できない場合、
複合的表現の場合、修飾節が付く場合などに分類できる。
「マックなう」
「サイゼリヤなう」
「学校なう」
「能楽堂なう」
「整骨院なう」
「高崎駅なう」
「レインボーブリッジなう」
「新宿ヨドバシなう」
「鹿児島・国分駅なう」
「日本坂SAなう」
「妙高山 新井PAなう」
「どこの電源コンセントの前でも老若男女がたむろっている、ロサンゼルス国際空港なう。」
その他
以上の他、現在地を「線的」に示す用例も見られた。
「電車なう」
「丸の内線なう」
「山手線外回りなう」
現在地以外の情報が付加された例も一例。
「小遠見一人なう。 http://short.to/189i9」
「一人」が付加されている。最後のURLはつぶやきに添付された
写真で、「いま小遠見山の山頂で一人です」と解釈できる。