2010年2月23日火曜日

なう (6) 形式と意味のまとめ

前回の続き。

これまで見てきた例を基に、形式と意味の対応関係をまとめる。



「名詞+なう」

 この表現形式は名詞の性質に因って全体の意味が決まる。

・名詞が動作を表わす場合は「今、何々してる」
但し、動作の性質や、つぶやきの状況によっては
「今、何々した」や「これから何々する」とも解釈できる。

  e.g. 「仕事なう」、「起床なう」

・名詞が状態を表わす場合は「今、何々の状態」

  e.g. 「迷子なう」、「腹六分目なう」

・上記以外の名詞は動詞の補語や目的語と解釈できる。
動詞は省略され、読み手は文脈に合うものを補完する。

自動詞補語
  e.g. 「有楽町なう」 (場所)に居る
  e.g. 「丸の内線なう」 (乗り物)に乗っている

他動詞目的語
  e.g. 「いちご大福なう」 (食べ物)を食べている
  e.g. 「仮面ライダーWなう」 (番組)を観ている
  e.g. 「モンハンなう」 (ゲーム)をプレイしている

「形容詞+なう」

 用例は書き手を主語とするものしか無かったので
まだ一般化はできない。

  e.g. 「だるいなう」

「動詞+なう」

 この表現形式は文字通り、「なう」が「今」を意味する。
調査範囲では、補語・目的語も併せて表現する例が殆ど。

他動詞目的語+動詞+なう
  e.g. 「ブログ書いたなう」

自動詞補語+動詞+なう
  e.g. 「新幹線乗ったなう」

自動詞主語+動詞+なう
  e.g. 「腕が鳴ったなう」