構造分離型の自転車レーン路線の計画案に、
企業経営者が続々と賛同を表明しています。
賛同を表明する企業がここ数日で洪水のように増えている。
画像出典は Cyclists in the City(但しpngをjpgに変換した)
なぜこうも爆発的な広がりを見せているのか。
詳しいメカニズムはよく分かりませんが、
社会の意識に大きな影響を与えそうな力強い出来事ですね。
日本に置き換えて考えてみると、
○○不動産、○○銀行、○○製パン、○○百貨店、
○○エンジニアリング、○○商事、○○製紙、○○出版、
○○化学、○○製薬、○○病院、○○大学、○○劇場、……
こんな感じで錚々たる企業名・組織名がズラッと並ぶわけです。
凄くないですか、このインパクト。
健康問題や環境問題を真剣に考えている企業なら、
CSR を示す絶好の機会と捉えてくれるでしょうし、
「環境」や「都市」の名の付く学部・学科を置いている大学も、
実社会に直接貢献できる数少ない機会ですから、
キャンペーンを打てば喜んで賛同してくれるでしょう。
(もちろん、計画の内容が良ければ、ですが。)
先の都知事選のキャンペーンでは、
集まった署名の数は視覚化されましたが、
その中身——どんな立場の人が賛同したのかが分かれば、
社会的な影響力は何倍にも膨れ上がるかもしれません。
以下、参考情報。
CyclingWorks
ロンドンのキャンペーン活動の一翼を担うサイト。
新しい自転車インフラの整備計画を紹介し、
企業経営者に計画への賛同を求めたり、
賛同を表明した企業を一覧にまとめています。
従業員が勤め先のトップに呼び掛けやすいように
テンプレート文書も用意しています。
個々の経営者が発表した声明も読めるので、
どのような問題意識から賛同してくれたのか、
計画のどんな側面を評価して賛同してくれたのかを
その文章から読み取る事ができます。
ロンドンの新しい自転車路線の計画
東西路線(https://consultations.tfl.gov.uk/cycling/eastwest)と
南北路線(https://consultations.tfl.gov.uk/cycling/northsouth)から成る
十字の旗艦路線の計画です。
ロンドン市交通局による完成予想図(部分拡大)
今までのペイントしただけのレーンと違い、
車道から縁石で構造的に分離しているのが特徴です。
それによって、誰もが安心して自転車で移動できるようにし、
ロンドン市交通局
It has been designed to encourage the large numbers of people who would like to cycle, but currently feel unable to.https://consultations.tfl.gov.uk/cycling/eastwest
自転車で移動したいと思っていていも〔通行環境が危険すぎる〕現状ではできないと感じている多くの人を呼び込む事を目標に設計しました。
https://consultations.tfl.gov.uk/cycling/northsouth
(どちらの出典ページも同じ文章を載せている。)
自転車の利用促進に繋げるのが狙いですね。
自転車を本気で都市の交通体系に組み込もうという大望が感じられます。