前回の「自転車インフラは道路の左右で対称じゃなくても良い」の姉妹記事です。
自転車レーンが交差点の手前で自転車道に切り替わっている(アームスフォート)
上空から
自転車レーンがラウンダバウトの手前で自転車道に切り替わっている(アームスフォート)
上空から
自転車レーンが交差点の手前で自転車道に切り替わっている(セルトーフンボス)
すぐ近くの別の交差点も同じ処理(航空写真は粗い画像しか無かったので省略)
自転車レーンが丁字路の周辺だけ自転車道に切り替わっている(ズヴォラ)
単路区間では
- 空間制約から自転車レーンしか作れない、或いは
- 車の交通が激しくないので自転車レーンでも問題無い
日本では逆に、
- 自転車レーンをそのまま延ばして交差点内のナビラインに直線的に繋げたり、
- 自転車レーンを交差点の手前で打ち切って自転車を車と混ぜたり、
(1) インフラの安全性を比較する論文が、最初から自転車ナビラインや混合通行の方が優れているとの前提に立って、それを立証する事のみを目的に実験計画を組み立てているからです。交差点の直前まで自転車道を連続させて自転車横断帯に繋げた方が(視距の確保など必要な配慮をすれば)実は安全かもしれないという可能性は、そもそも実験条件に含まれていない為、見過ごされています。
また、自転車を車と混ぜてしまう事で、自転車の移動手段としての優位性が大きく低下し、モーダルシフトを阻害する可能性が有る点については全く論じられていません。
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(2) この記事はアメリカのNACTOガイドラインを批判する目的で、もしオランダの交差点設計のノウハウをアメリカに移植したら、という趣旨で書かれています。オランダの現実の交差点構造を説明している訳ではない点に注意が必要です。オランダの交差点設計の実例については続きのA further lookで詳しく解説されています。