ペダルを漕がずに下り坂を走った場合の速度についてのメモです。
以前、幹線道路の自転車通行空間の線形が悪過ぎる(設計速度が低過ぎる)問題を指摘しましたが、現実的にはどの程度の速度を想定すれば良いのか、その時は予想値しか書いていませんでした。
その後、埃を被ってタイヤがぺしゃんこに潰れていたママチャリを自分でオーバーホールして走れるようにし、速度計を付けて都内各地の幹線道路を実際に走り、終端速度(下り坂で重力と抵抗が釣り合って均衡する速度)を調べています。
以下のように実験条件が管理できていないという問題が有るので、
- チューブのバルブが英式で空気圧が測定できない
- 乗員・積載物も合わせた総重量を記録していない
- 下り坂に入る時点での速度を揃えていない
- 実験場所の勾配率が分からない
- 速度が伸びている途中でも信号の都合でブレーキを掛ける場合が有る
転がり抵抗や空気抵抗の小さな車種なら終端速度はもう少し高くなると思いますが、そもそも幹線道路にはあまり急な勾配は無く、都区部の地形では坂もそれほど長く続かないので、40km/h超の速度を想定する必要はまず無さそうです。
なお、実験は歩道上(自転車通行指定部分も含め)で行なうと危険なので、全て車道上で行なっています。また、終端速度の確認は、走行中に視線を前方から離すと危険なので、坂を下り終わってから停止した状態で、サイクルコンピューターの最高速度記録を見る方法を採っています。