2015年6月27日土曜日

自転車活用推進法案の感想 (1)

2015年6月25日に開催されたシンポジウム「自転車活用推進法を徹底解剖する」に行ってきました。

パネリストの務台俊介議員が発表した法案をざっと見て気になったのは、
  • 基本理念の実現に向けて /*中略*/ 努める
  • 区域の実情に応じた施策を策定、実施する
この2点です。



1点目
努力規定で踏み留まった結果がどうなるかは、1970(昭和45)年の「自転車道の整備等に関する法律」の例から予想できますね。幹線道路では自転車道が殆ど整備されませんでした。

2点目
「区域の実情に応じた」が曲者ですね。山間部の宅地開発や郊外のショッピングモール進出で車依存度が高まってしまった地域では「自転車なんて誰も乗らないし金の無駄」で片付けられます。


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今回の法案は、大枠の理念を示す交通政策基本法と具体レベルで駐輪場・自転車道の整備を求める既存の法律の間のギャップを埋めるという位置付けだそうです。

ただ、私が朧げながら感じるのは、
  • (車依存が進んだ現状の)地域の形に応じて交通手段を決めるのでは駄目で、
  • 持続可能な生活の在り方(交通手段も含む)に応じて地域の形を決める
という方針を明確にしないと、単に法体系のギャップを埋めても何も変わらないだろうという事です。

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自転車政策で忘れてはならない競争力という視点

交通政策基本法も、今回の自転車活用推進法案も、それ単体では金額の記入されていない小切手のようなもので、きちんと機能するかどうかはコンパクトシティー政策の成否に掛かっていると思います。

なお、コンパクトシティー関係の法律は現在、以下のようなものが有るようですが、私はまだ詳しくないので議論はパスします。

続き
自転車活用推進法案の感想 (2)