BR-R450付属のシュー
BR-6700用のシュー(R55C3)
シューだけでも上位グレードの物に交換すると制動力が上がると言いますが……。
(なお、今回から写真には署名を入れる事にしました。)
元のシューがかなり摩耗してきました。
ブレーキ面から内側ワッシャーまで約13mmです。
新しいシューは15mm
古いシューは前後方向の長さが約50mmと短めです。
新しいシューは53.5mm
高さは最も大きな箇所で8mm
古いシューは溝が残っているのでまだまだ使えるように見えますが、
ブレーキ面をはみ出した部分が削れ残っている。
摩耗するにつれてリムとの接触面積が増えるようになっているので、或る時点でシューがリムのブレーキ面からはみ出してしまい、偏摩耗するようになります。
摩耗の様子
ブレーキ面の右端(自転車装着時の下端)が削れずに立っているのが分かります。これがリムのブレーキ面からはみ出した部分です。
それと、ブレーキ面の摩耗がシューの中心面と平行になっていません。斜めに角度が付いています。これは、ブレーキキャリパーが円運動をする為、新品状態でリム面と平行に調整したシューが、摩耗するに従ってリム面に斜めに当たるようになるからです。
新しいシューも台形断面になっていて、
摩耗が進むにつれてリムとの接触面積が増える事が分かります。
左側は偏摩耗を紙ヤスリで削り落としたもの
こうすればシューがリムのブレーキ面からはみ出さなくなるので、少しだけシューを延命させられますが、もう使用開始から数年経っているのでゴムも硬化し始めているだろうと思い、引退させる事にしました。
摩耗した古いシューの実測重量が95.8g
新しいシューは72.7g
新旧で固定ボルトの形状が大きく変わっています。
ずんぐり頭の古いボルトは14.6g
無駄を削ぎ落とした新しいボルトは9.9gでした。
さて、実際の使用感ですが、通常の環境では制動力の向上が全く感じられません。新しいシューは、自転車が止まる瞬間にキュッと小気味良い音が鳴りますが、違いと言えばそれくらいです。
雨天時の制動力低下も元のシューと同じで、リムが濡れてしまうとなかなか止まらずにツーッと滑っていってしまいます。全く信頼できません。剛性が高い上位モデルのブレーキキャリパーと組み合わせれば違うのかもしれませんが。
唯一違いが明確に感じられたのが峠の下り道です。和田峠のような急坂をブレーキを掛け続けながら下っていると、古いシューはズシャーッという音を立てて融け、制動力が低下してちょっと怖い思いをさせられます。それを防ぐ為に前後のブレーキを交互に握ってそれぞれのシューを休み休み働かせ、熱が溜まらないようにする工夫が必要だったんですが、新しいシューは融けないですね。この一点だけでもかなり頼もしいです。
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