2013年9月27日金曜日

シンポジウム「自転車の公共政策を斬る」の感想 (5)

霞ヶ関の弁護士会館で開催されたシンポジウム。
前回の記事で書き忘れた雑多な事を、発言者ごとにまとめました。
今回は、司会を務めた石黒 徹氏(弁護士)の意見に関して。


2013年9月27日追記

パネリストの発言の引用は記憶を元に書いてしまいましたが、
その後見付けたUSTREAMの録画映像を見ると
全然違っていました。まるで記憶の歪曲の見本です。
パネリストの方々、すみません。
以下、当初の引用部分は取り消し線で消し、
音声書き起こし文を追加しました。



自転車に乗れない人への配慮も

2013年9月27日訂正
今日のシンポジウムは自転車の視点が中心になったが、
自転車に乗らない人に対する配慮も疎かにしてはならない。
特に歩道はドライバーや自転車乗りであっても
歩行者として必ず使うのだから、
その安全性は最優先されるべきだ。
音声書き起こし文
私自身は、この自転車のパネルの司会させていただいて
おりますけれども、自転車乗りではございません。
自転車には乗る人、乗らない人、乗れない人と
いろいろな方がいらっしゃいます。

一方で都市交通に於ける自転車の意義の高さは
異論の無いところだと思いますけれども、
もちろん、自転車に乗らない方、乗れない方への配慮は
極めて大切であって、そもそも自転車乗りにしても
クルマ運転者にしても、歩道を一切利用しない人は
まず居ないわけですから、歩道上の安全・快適が
何よりも重要である事は言うまでもございません。

本日は自転車の走行環境をテーマとしておりましたので、
もしかしたら歩行者の安全・安心の重要性について 
ちょっと議論が足りなかったように聞こえたかもしれませんが、
決してそれは真意ではございません。
自転車の活用という観点から議論いただいたためでありまして、
この点どうかご理解いただければ幸いに存じます。

そうですよね。ついついおざなりにしがちですが、
様々な立場の利用者の間でバランスを取るのも
忘れてはいけない視点です。

シンポジウムの会場にも、
車椅子の方が何人か来場していました。
他にも、私は気付きませんでしたが、
視覚障害者の方も参加していたかもしれません。

自転車を「虐げられた存在」ではなく、
「脅威」として捉える視点も忘れず加えたところは、
さすが弁護士会主催のシンポジウムだなと思いました。



2013年9月27日追記

シンポジウムを聴きに来られた他の参加者の方のブログ
見付けたのですが、ハンドバイク(手でクランクを回して進む
三輪自転車)という物も有るそうです。

名前だけは聞いた事が有りましたが、
それがどういう特性の乗り物なのか、
車椅子しか選択肢が無かった人にとって、
それがどういう価値をもたらす乗り物なのか、
この方のブログを読んで初めて知りました。

で、このハンドバイクという乗り物は、
リカンベントのように乗員が寝そべった姿勢で乗るのですが、
車高がかなり低くなります。

なるほど、だから、

オランダ・アームスフォートの道路(Google Street Viewより)

オランダの自転車道は、車道との間の植栽が芝だけなのか!
日本のようにツツジなどの低木を植えてしまうと、
樹高が50cm程度であっても、ハンドバイクやリカンベントを
ドライバーから隠してしまうわけです。

そこまで考えられているとは……。
オランダの経験の蓄積は深いですね。

単純に緑を増やせば良いと思っている日本とは大違いです。

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シンポジウム「自転車の公共政策を斬る」の感想 (1)
シンポジウム「自転車の公共政策を斬る」の感想 (2)
シンポジウム「自転車の公共政策を斬る」の感想 (3)
シンポジウム「自転車の公共政策を斬る」の感想 (4)
シンポジウム「自転車の公共政策を斬る」の感想 (5)
シンポジウム「自転車の公共政策を斬る」の感想 (6)