2013年6月21日金曜日

矢印式信号機につられ発進

大きな交差点の矢印式信号機は、
たまにトリッキーな動きをする事が有ります。




例えば、まず直進の矢印だけが先行して点灯し、
車と同方向の横断歩道が赤に変わってから
左折の矢印も遅れて点灯する交差点。

この場合は、横断歩行者と左折車の動線が
交差しないようにする設計意図ですね。

一応、注意を促す看板が停止線手前の車道脇に立っていたりしますが、
直進車の動きに釣られて左折を開始してしまう車をちょくちょく見かけます。
曲がった先で取り締まりを受ける例も多いようです。

ですが、これはドライバーを擁護せざるを得ません。


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理由1

ヨーロッパの道路では、矢印式信号機が無い代わりに、
車線ごとに別個、信号機が設置されています。
ドライバーは自分の正面の信号機だけ見ていれば良く、
矢印の向きなどを見極める必要は有りません。

(参考 名古屋大学中村英樹研究室


理由2

鉄道でも、線路が分岐している場合は
それに応じた数の信号機を立てています。

また、複々線区間では、行き先が同じ二つの線路の信号機を、
必ず位置を揃えて設置しています。

バラバラに設置すると、運転士の前方に一つだけ見える信号機が
自分の線路のものなのか、隣の線路のものなのかが
分からなくなるからです。(特に夜間)


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これに対して日本の道路では、大多数の矢印式信号は
左折と直進が同時に点灯し、次に右折に切り替わるという
点灯パターンに設定されているため、ドライバーの認知行動も
それに合わせて省力化されていると考えられます。

左折するドライバーは視界の端に何となく信号機を捉えていて、
青色が灯るのを感じたら、矢印の向きも確認せずに発進してしまう。

しかし、これを注意力不足だと切り捨ててしまうのはあまりに乱暴な議論で、
ヨーロッパの道路や日本の鉄道の事例と照らし合わせれば、
むしろ、ヒューマンエラー対策を織り込まなかった
警察・道路管理者側の責任逃れの議論と言うべきです。

こんな信号はおかしいと思ったら、国交省の道の相談室へ。