2013年6月24日月曜日

khodaa bloomがフルカーボン

入門レベルのおしゃれ自転車を細々と出す
マイナーブランドだと思っていたら、突然Dura-Aceフル装備ですか!




ロードバイク投入は2009年からですが、
最上位モデルでもコンポはTiagraという状況が2011年まで続き、
2012年でやっと1ランク上の105をアセンブルしています。

フレームとフォークの造形は意外と凝っていて、
よく見ればかなり美しいのですが、
ホイールやステムなどは無名のパーツの寄せ集めという、
スポーツ自転車業界ではありがちな構成でした。

そこへ来てこのFarna 9000ですよ。


トップチューブからシートステーに繋がる滑らかで優美な曲線。
クランクだけFSAなどと誤摩化さない、Dura-Aceフル装備。

それどころか、普通は安物で済ませられてしまう

タイヤまでContinental Grand Prix 4000sという、
レースでの信頼も厚いド定番の高級品。

こんな馬鹿な事をやるメーカーが本当に現われるとは(褒め言葉)

「購入してすぐに完全な状態が手に入ります。」

の売り文句に偽り無しです。



この自転車、乗り手が一つ一つの部品をカスタムしていくのが
当たり前だった旧来の自転車業界に対して、
大きな挑戦を突き付けるものとして見る事もできますね。

箱から出したら、すぐに最高の性能を体験できる。

構図的には、Windowsの牙城を切り崩しにかかるMac
ほどのインパクトが有る企画だと思います。
(そこまでの野心は感じられませんが。)

確かに、誰もが無数の自転車パーツについて
専門知識を吸収して、あれでもない、これでもないと
悩む時間を楽しめる訳ではないですよね。

それに、初心者がパーツを見て、
これは安物だからメカトラブルに注意しよう
などと判断できるはずもありません。
大抵は、突然壊れて嫌な思いをさせられる事になります。

であれば、最初から信頼性の高い最高級品というのは、
実は極めてまっとうな、本来あるべき商品の形なのかもしれません。



ただ、



これら並々ならぬ力の入れように対して、
ロゴが破滅的にダサい。これは無いです。
ごちゃごちゃしていて、遠くから見ると蚊の足のようです。

トップページの左上に表示されている
筆記体風のブランドロゴをそのまま使えば良かったのに、
何を血迷ったんでしょうか。

ロゴの配置もくどくて、耳なし芳一状態です。

確かに、レース指向の自転車は
こういうロゴ配置をやりがちですが、
そこは業界の発想から決別してほしかった。

自転車乗りの側もそれを格好いいと思っている節が有るようですが、
そんな小学生低学年男子レベルの感性に合わせる必要なんか無いんです。

もっと洗練された、研ぎ澄まされたデザインをガツンと見せ付けて、
ユーザーの濁った審美眼を晴れ渡らせてほしかった。

私個人としては、Giant 2012年モデルのAIMEZのデザインが、
かなり理想に近いと感じているのですが、
khodaa bloomのFarna 9000は、その劣化コピーにしか見えません。

優秀なデザイナーの不在、これがkhodaa bloom最大の
弱点なのではないでしょうか。

(っていうか、なんでフレームの造形はあんなに流麗なの?)