2015年1月10日土曜日

CROWのDesign manualに書かれていない事

交差点をどう設計するか——

これは自転車走行インフラの整備で最も重要な点であり、且つ現在の日本ではまだまだノウハウの蓄積が浅い点の一つです。(交差点の手前で自転車レーン類が途切れてしまう例が多いですね。)

是非ともオランダから学びたい所ではありますが、オランダの自転車インフラ設計マニュアルである
  • CROW (2007) Design manual for bicycle traffic
には、日本の幹線道路で一般的な信号交差点について、交差点全体を正確に描写した図面の例は掲載されていません。



場所ごとの交通実態や空間制約によって最適な交差点構造が驚くほど多様だからかもしれませんし、安易なテンプレ利用をさせない為かもしれませんが、とにかく掲載されていません。

(但し、日本ではあまり例の無いラウンダバウトや、優先通行権ルールで運用される無信号交差点については、或る程度具体的な図が掲載されています。)

現状では残念ながら、オランダの設計ノウハウを本だけで学ぶ事はできないですね。現地を観察するにしても、どの交差点でも良いという訳ではない(オランダにも事故多発交差点は有ります)ので、一つ一つ、実際の事故発生率や現実の交通参加者の挙動も加味して判断する必要が有りそうです。

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