Episode 02 - The Green Wave for Cyclists - Top 10 Design Elements in Copenhagen's Bicycle Culture from Copenhagenize on Vimeo.
自転車の速度に合わせて信号が次々と青に変わるgreen waveと言えば、2007年頃導入したデンマークのコペンハーゲンが有名ですが、オランダのアムステルダムもそれと同時期に導入しています。両者には細かい点で幾つか差異が有るので比較してみました。
コペンハーゲンのgreen waveについてはCopenhagenize.comが紹介しています。
http://www.copenhagenize.com/2014/08/the-green-waves-of-copenhagen.html
アムステルダムのgreen waveはfietsberaadが技術的観点から詳しく報告しています。
http://www.fietsberaad.nl/?section=Voorbeeldenbank&lang=en&ontwerpvoorbeeldPage=Verkeerslichten&mode=detail&repository=Green+wave+Raadhuisstraat+Amsterdam
以下の比較は上の2本の記事を参考にしています。
(その他の情報源を参照した箇所はソースへのリンクを貼りました。)
最初に導入した路線
- コペンハーゲン: Nørrebrogade
- アムステルダム: Raadhuisstraat
オランダは、Raadhuisstraatの他は2010年にロッテルダムのSchiewegで導入予定と報じられていますが、この2路線以外の情報は見当たりません。
2015年1月14日追記
以下の比較項目は基本的にNørrebrogadeとRaadhuisstraatについてのものです。その後導入された他の路線では仕様が変更されている場合が有ります。
green waveの設定速度
- コペンハーゲン: 20 km/h
- アムステルダム: 18 km/h
green waveの方向
- コペンハーゲン: 一方向
- アムステルダム: 両方向
アムステルダムは事前に夕方ラッシュ時の交通量を調査した結果、郊外に向かう自転車が多かったものの、中心部に向かう自転車もそれなりの台数が観測された為、両方向ともgreen waveになるように信号のタイミングが設定されました。
green waveの標識
- コペンハーゲン: 路面にピクトグラム
- アムステルダム: 特に無し
アムステルダムでは試行期間を終えたタイミングで当局がgreen waveについて広報し、地元メディアが大きく取り上げましたが、現場の道路には標識の類いは一切設置されていません。
green waveの効果
- コペンハーゲン: 整備区間で自転車交通量が15%増加
- アムステルダム: 自転車も含め、全ての交通モードの所要時間が減少
アムステルダムでは、交通シミュレーションソフトVissimによる計算で、所要時間が減少するとの結果が出ました。午後のピーク時のgreen wave区間では、郊外に向かう全ての交通モード(自動車、自転車、トラム、バス)で所要時間が減っています(自転車は1分減少)。中心部に向かう交通は、自転車以外はほぼ変わりませんが、自転車は40秒減っています。検証の為の実走でもほぼシミュレーション通りになりました。
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ところで日本語では「コペンハーゲン」と言いますが、調べてみるとこれはドイツ語読みで、デンマーク語では
København(クープンハウン)なんですね。全然違う。