車が停止して歩行者に道を譲る事は稀で、
大抵、車が通過し終わるのを歩行者が待っています。
このような横断歩道に「信号機を付けてくれ」
という要望が地域住民から警察にしばしば寄せられるそうですが、
要望に沿って信号機を付けてしまえば、
ドライバーはもう機械的に信号機に従うだけになり、
歩行者優先というルール(*)を実践する機会は失われます。
* 道路交通法38条
それなら、信号機の代わりに
【押しボタン】と【カメラ】と【センサー】を
設置した方が良いのではないでしょうか。
それをこんなふうに機能させます。
- 車道を横断しようとする歩行者がボタンを押す。
- 近付いてくる車の録画が開始される。
- 停止線を越えた車をセンサーが感知する。
- 録画映像を監視センターに自動転送する。
- 車が停止して歩行者が先に横断した場合は、
記録映像は転送されずに破棄される。
これなら、常時録画しっぱなしのシステムと違って
違反行為の現場だけを狙い撃ちで記録できますし、
記録のトリガーが手動のボタンなので、
車と歩行者の動きを認識する高度なシステムも不要です。
また、車が接近していない時は
ボタンを押さずに横断する歩行者が多いと予想されるので、
これも記録映像の確認の手間を減らしてくれるでしょう。
2014年3月22日追記
あ、どうせ転送されないんだから関係無いのか。
でも動画の記録メディアの寿命は延びそうですね。
気になるのが設置・維持費用ですが、
既存の信号システムについてちょっと調べたところ、
シンプルな車両用で、1基あたり340万円程度。
押しボタン信号は、240万円程度です。
// 中略
1基あたりの維持費(電気代、システム費など)7万2,000円/年かかります。
(兵庫県議会議員 みと政和氏のブログより)
だそうです。
ここから類推する限り、設置費用はかなり高いですが、
維持費くらいなら、一年間に二回以上検挙し、
ドライバーから満額の罰金を毟り取れば賄えそうですね。
(通信費や追加的な人件費が小さければ。)
道路交通法119条1項(抜粋)
三月以下の懲役又は五万円以下の罰金道路交通法119条2項(過失の場合。抜粋)
十万円以下の罰金
仮に赤字になったとしても、
日本の歪んだドライバー文化を修正する費用と思えば、
そんなに不合理でもないと思うのですが。