「RAW」は、はて、どう読むんだったっけ。
キャノンの一眼レフ、EOS M2 の仕様一覧を見ていたら、
記録画素数の欄に
RAW(ロウ)
と書かれていました。
日本語の音韻体系でごっちゃになりやすい
急所を突かれてしまいましたね。
日本語の音韻規則
/ou/ → [oː](文字の上では「おう」でも実際の発音は「おー」になる。)
英語での音素表記は /rɔː/ なので、これをカタカナ表記に写すと
RAW(ロー)
です。ただ、アメリカ英語の場合は /ɔ/ の開口度が高く、
殆ど /ɑ/ と同じになっている人もいるので、その場合は
RAW(ラー)
の方が近いですね。
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似たような過剰修正の例で、
ディティール
というのも良く見掛けます。
理系、オタク系の人が良く使っているという印象が有ります。
(私もオタク系ですが。)
元の発音は /dɪˈteɪl/ と /ˈdiːˌteɪl/ の二種類が有って、
聴覚印象への忠実度が高い順にカナ表記の例を並べるなら、
前者は
- ディテイオ
- ディテーオ
- ディテイル
- ディテール
- ディーテイオ
- ディーテーオ
- ディーテイル
- ディーテール
ちなみに、「ディティール」という過剰修正が生じた背景には、
- 「テイ」という表記を誰かが見た。
- 「テイ」より「ティ」の方が本物っぽいと判断した。
- 「ディテール」という表記も有るので「ー」を加えた。
- 「ディティール」のできあがり!
同じ事が
トゥー(toe)
にも言えます。(本来のカナ表記は「トウ」か「トー」)
まったく、辞書で発音記号を調べもしないで
間違った表記をする奴らが
トゥー・メニー(too many)
だぜ。
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でも、最近の小学生は音から英語に入っていて
発音が超絶に上手いので、こんな凡ミスは
二、三十年後には日本から消えているかもしれません。