ペダル体カバーの補修部品は販売されていますが、
バインディング機構にはそれが有りません。
ペダル体カバー(上)とバインディング機構(下)
もしかしてバインディングの摩耗は固定力に影響しないのでは?
検証してみました。
PD-M530(左)とPD-A520(右)
新品のペダル(PD-M530)からクリート体カバーだけを取り外し、
2年半ほど使っているPD-A520に移植します。
移植完了
クリート(SM-SH51)も交換
これで、
- クリート: 新品
- ペダル体カバー: 新品
- バインディング: 摩耗
固定力に影響しないかどうかを確かめられます。
ちなみに新しいペダル体カバーは、
ところどころ隙間が空いています。これは、
PD-A520 のペダル体カバー(2011年購入)と
PD-M530 のペダル体カバー(2013年購入)の形状が異なるからです。
古いペダルには新しいカバーを取り付けられますが
その逆はできません。
ペダル体カバーとバインディングの接触
さて、バインディングはバネに押されているので
クリート後部に噛み付く方向に回ろうとしますが、
シューズをクリップ・インしていない状態では
ペダル体カバーに当たって止まります。
クリップ・インした状態でこの部分に隙間が空かないのであれば、
バインディングの摩耗がクリートの固定力の低下に直結する事になります。
逆に、隙間が空いていれば、バインディングが摩耗した分を
バネの力が埋め合わせてくれるので、固定力はさほど落ちないはずです。
シューズをクリップ・イン
バインディングとペダル体カバーの隙間
ちょっと見えにくいですが、隙間は空いているようですね。
外から見ただけでは分かりにくいので、
コピー用紙を細長く切って二つ折りにし、隙間に差し込んでみます。
引っ掛かる事無くスッと入りました。やはり隙間は空いています。
実際に自転車に取り付けて使ってみても、
クリップ・イン/アウト時に足に来る感触は、
摩耗したバインディングと新品のバインディングの間に
違いは感じられませんでした。(以下の組み合わせで実験)
左ペダル(PD-A520) | 右ペダル(PD-M530) | |
クリート | 新品状態 | 新品状態 |
ペダル体カバー | 新品状態 | 新品状態 |
バインディング | 摩耗 | 新品状態 |
私はSPDペダルを装着した自転車を主に街乗りに使っています。
シューズの脱着が頻繁なので摩耗が速く、ペダルの使用開始から
9ヶ月くらいでかなりユルユルになってしまうのですが、
今回の実験で、クリートとペダル体カバーだけ交換すれば、
2年半使い続けてきたバインディングでも問題無さそうだと分かりました。
後はバインディング機構のバネの錆にさえ気を付ければ
かなり長く使えそうですね。
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