2013年10月29日火曜日

SPDペダルの分解手順(外側)

PD-A520

SPDペダルシステムは靴側のクリートとペダル側のクリート受けが摩耗して
だんだん固定力が下がっていきます。

過去記事 片面SPDペダルの意外な欠点

クリートは簡単に交換できますが、
クリート受けの交換方法は中々情報が見当たりません。

そこで実際に自分でやってみました。 


使う工具はアーレンキーとプラスドライバーだけです。

(なお、ペダル内部の分解整備は他のサイトで写真付きの説明が見られるので、
グリース補充やベアリング調整をしたい方はそちらを参照してください。)

バネの力を最弱に緩めておきます。

ペダル体カバーのプラスネジを緩めていきます。

ネジ山には緩み止めが塗布されているので
固くて回しにくい場合が有ります。

その場合はドライバーを机に立てて置き、
上からペダルを被せてペダル側を回せば何とかなります。

二つ目のプラスネジを緩めます。

三つ目のプラスネジを緩めます。

すると、ペダル体カバー金具で押さえられていた
後ろ側のバネ付き金具が解放されます。

この時点でバネの力は完全に解放されるので、
後の工程で「びょーん」と飛んで行ってしまう事は有りません。

ペダル体カバーを外しました。

固着している場合はドライバーで下から押し上げれば外れます。

次にクランク側のプラスネジを、

緩めていきます。

これも、ネジが固い場合はドライバーを上向きにして机に置き、
上からペダルを被せて体重を載せながらペダルを回転させれば回ります。

バネの軸を兼ねているネジが取れました。

クリートのキャッチ機構が全部外せました。

分解した部品

ペダルから外したクリートキャッチ機構は合計で 30 から 40 g くらいです。

再組み立ては分解の逆順を辿って行き、

バネで倒れている後部をドライバーで起こしている間に
ペダル体カバーのネジを締めれば完了です。

ちなみに、シマノのスモールパーツでは何故か、
クリート受けの後ろ側の部品が用意されていませんが(*)、
PD-M520 や PD-M530 などの安価な両面 SPD ペダルを買ってくれば
2 ペアも部品が取れます。しかも新しいクリート付き!

2014年5月6日追記
* あれ、勘違いしてるのか?
後ろ側の部品はバネでクリートに押し付けられるので、
摩耗しても固定力にはあまり影響しないんでしょうか?
もしそうなら、シマノが補修部品を
販売していないのも納得できますが……。

2013年11月5日追記 
シマノのSPDペダルは本体や体カバーの形状が
製造年によってほんの少しずつ変更されています。
製造年が異なるペダル同士で部品を融通しようとすると
取り付けできない場合が有るので注意が必要です。

PD-A520 と PD-M530

PD-A520 の体カバー(2011年)

PD-M530 の体カバー(2013年)

ネジの前側と、ペダル軸上の部分の形が変わっています。
PD-A520 の摩耗痕と見比べると、機能を損なわない範囲で
巧く無駄を削ぎ落としている事が分かります。



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