2013年10月29日火曜日

自転車議連・PT大討論会の感想

衆議院第一議員会館で開催された
自転車活用推進議員連盟・自転車PT大討論会に参加してきました。

会場の衆議院第一議員会館

事前配布された叩き台を予習していたので、
「さあ、本番ではどうなるか」と期待半分、不安半分で
議員会館のセキュリティーゲートをくぐりました。


事前申し込みの傍聴希望者の数が予想を超えて、
急遽会場が大会議室に変更されましたが、それでもほぼ満席。

過去何十年も不遇が続いてきた自転車環境を
今度こそ改めるんだという闘志を感じさせる熱気でした。

会場前方の発言者席には、各党議員だけでなく、
大学教授やサイクリング協会理事、サイクルライフナビゲーターなど、
関連分野で活躍している第一級の著名人が列席しており、
日本の自転車の将来を議論するに相応しい、堂々たる陣容でした。

熱く語る谷垣大臣

当初の雰囲気では、傍聴者はあくまで傍聴者、という感じでしたが、
途中からは会場後方の席からもバンバン意見が出て、
「大討論会」の名に偽りの無い、白熱したものとなりました。

中でも、自らの実体験に基づいて発言されていた方の意見には
大きな説得力とリアリティーが有って、とても参考になりました。

ただ、討論会全体を通して私が受けた印象は、
良いものばかりではありませんでした。



1. 国交省ガイドラインの問題点に言及なし

提言(最終案)には、国と地方自治体は同ガイドラインに基づいて
自転車レーンを整備せよ、との項目が載っています(1の4)が、
このガイドラインは多くの問題点を含んだ、時代遅れの代物です。
しかし、誰もその事を指摘しませんでした。

参考記事

など。「ガイドラインの感想」シリーズは他にも
たくさん記事を書いているので、探して読んでみてください。

(今読み返すと、我ながら「いや、それはおかしいだろ」と
ツッコミを入れたくなるような部分も有りますが。)



2. 玉石混淆の海外事例を一緒くたにしている

何人かの発言者から、

どこどこの国にはこんな事例が有る。日本も見習うべきだ。

というロジックの意見が出されていましたが、
私は、このような態度は非常に危険だと思います。

自転車通行環境がほとんど整備されてこなかった日本から見れば
どの国の事例も夢のように素晴らしく思えるかもしれませんが、
実際は雲壌月鼈。

海外の自転車掲示板を覗くと、アメリカやイギリスのサイクリストが
自国の道路に非難の嵐を浴びせ、オランダの道路を称讃する、
というような構図が有ったりします。

ところが、海外視察に行く日本人は、
「今から自分が見るのは先進事例だ」という思い込みが有るからか、
疑う姿勢を忘れ、都合の悪い事実からは目を背けてしまうようです。

参考記事


今日はとりあえずここまで。

後日、追記するかもしれません。