アームスフォート(Amersfoort)の自転車走行環境を
Google Street Viewで見学してみました。
※Street View のキャプチャ画像には
緯度・経度を表わす数字を付記しました。
この数字でググると Google Maps 上で撮影地点が特定できます。
踏切 (overweg)
中心市街からやや離れた単線の踏切
52.145007, 5.390861
車道と歩道が分離された踏切です。
自転車は普通に車道部分の端を通行していますね。
水色の服のサイクリストは手信号で右折の合図をしています。
踏切は日本と違い、赤と白を組み合わせた色使いです。
(黄色と黒より視認性が高いそうです。)
踏切支障報知装置(非常ボタン)は見当たりません。
踏切内で車が立ち往生したらどうするんですかね。
遮断桿は道幅の半分しか無いように見えます。
出口側は塞がなくても良いという考えなのかもしれません。
中心市街に近い踏切(航空写真)
52.151019, 5.380656
こちらの踏切は車道の交差点が隣接している関係で、やや特殊な設計です。
(線路の北側は自動車専用、南側は歩行者と自転車専用と、
線路を挟んで道路の機能が分かれているのも特徴的です。
当然、自転車道は双方向通行です。)
中心市街に近い踏切
52.150811, 5.380342
車道、自転車道、歩道で構成される道路で、
踏切の直前に横断歩道が有る関係から緩衝帯が設けられています。
また、自転車道と歩道は左右に大きく迂回する線形です。
これは踏切の安全策というよりは、隣接する交差点の安全策でしょう。
右折車(日本の左折車に相当)が自転車道に鋭角で交差しないように
する事で、ドライバーが自転車を見落とすリスクを下げる工夫です。
2010年に現地で撮影した同踏切
自転車用の灯火と押しボタン、歩行者用の灯火と押しボタンが
それぞれ別個に用意されています。点灯動作も互いに独立しているようですね。
良く見ると、自転車用の灯火の下には、車椅子ユーザーの
目の高さくらいの位置に小さな補助信号が付いています。
さて、踏切の動作ですが、残念ながら私が現地を歩いた際は
列車が一本も来なかったので分かりません。
代わりに Youtube に投稿された映像を紹介します。
自転車レーン付きの道路です。
日本の踏切と比べると「カンカンカン」という警報音が
めちゃくちゃ早鐘です(笑)
映像では最初に重連の電気機関車が牽引する貨物列車が通過し、
一旦は遮断桿が上がりますが、ライトと警報音は止まらず、
またすぐに閉まってしまいます。
日本の踏切は遮断桿が上がり始めるタイミングで
ライトも警報音も止まるので、挙動が微妙に違いますね。
待っている車も自転車も、日本人が渡り始めるだろう
タイミングでは微動だにしていません。
実際、すぐにゲンコツ機関車牽引の客車列車が来ています。
なお、この踏切は日本の第1種踏切相当ですが、
"overweg" (オランダ語で「踏切」)で Youtube を検索すると
他にも第3種踏切も有るようです。
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シリーズ記事の一覧
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