2013年10月4日金曜日

木造住宅の密集対策に少し疑問

東京の木造住宅密集をどう解消するかという問題について、
山崎福寿教授が日経新聞の経済教室に一案を発表していました。




2013年10月4日朝刊に掲載された記事から。
内容の要旨は、

木造住宅の密集地が防災上危険である事は住人も分かっているが、
現状の法制度下では建て替えが現実的ではないので、
政府による土地の強制収用が必要

というものでしたが、強制収用の際、
元の土地所有者にどうやって補償するかという問題については、

容積率規制を大幅に緩和すれば、
/* 中略 */ 土地の入札価格は大きく上昇する。
これを財源にすれば十分な補償が可能である。

という解決策を提示していました。

……何だか、ヒートアイランド現象を加速しそうな政策ですね。

高い建物が少なかった明治・大正時代は
東京都心の街中にも海陸風が吹き渡って、
夏でも朝夕はかなり涼しかったそうですが、
「風」に無頓着な開発が進んで空気が滞留するようになれば、
真夏の熱地獄は今以上に厳しくなりそうです。
エアコン使用も増えて、ますますエコから離れて行きそうですね。

(火災の延焼防止には役立ちそうですが。)


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木造密集問題はさておき、私のこういう視点は
自転車乗りならではだろうなあと思います。

ちっぽけな乗り物ではありますが、
街中や川沿いや峠道を50km, 100km, 150kmと漕いでいると
自然と視野が大きくなってきますし、
風の力は嫌というほど体感します。

都市計画の研究者もロードバイクとか乗ったら良いんじゃないかな。