綺麗な図を交えて分かりやすく解説した記事が有りました。
Debunking Wheel Stiffness (2013年3月8日)
「剛性」の方向(絞り方向、放射方向、横方向)の区別から始まり、
剛性に関与するスポークやリムの要因の列挙、
リムがブレーキ・パッドを擦るという現象についての誤解、
そして完組みホイール業界の歪んだ体質などについて
平易に纏めています。
中でも面白かったのが、
剛性の高いカーボン・リムではという部分。
却ってブレーキ・パッドを擦りやすい
スプリントを掛けて車体を大きく左右に振ると
ホイールには路面から横方向の負荷が掛かってリムが変形し、
ブレーキ・パッドを擦る事が有りますが、
普通はこれを指して「剛性が低い」と評価するようですね。
(私自身はそんなに力が出ないので無縁な話ですが。)
しかし記事では、剛性の低いアルミ・リムでは
ホイール全体がポテトチップスのように変形するので、
路面(負荷入力点)側で大きく歪んでいても、
路面と反対の上側ではリムの左右変位量は意外と小さく、
ブレーキパッドを擦りにくいと指摘しています。
一方、剛性の高いカーボン・リムでは
リム全体が一枚の硬い板のように振る舞うので、
結果的に、路面と反対側のブレーキ・パッドの辺りで
左右の振れが大きくなってしまうと指摘しています。
(その対処法として、スポーク本数を増やす事が有効だとも。)
この他、コメント欄にも手組み職人が集まって議論が盛り上がっています。
中には、実際の走行中に後輪の横振れを映像に捉えた人もいました。