Share the Road from AAA Public Affairs on Vimeo.
アメリカ自動車協会が制作した、
「Share the Road(道路を仲良く使おう)」というメッセージを伝える映像です。
ドライバーに、自転車の乗り手も自分たちと同じ
人間である事を思い出してもらおうという趣旨ですね。
美しい映像と音楽で心がひととき柔らかくなります。
が、
こういうメッセージ映像が作られたという事が間接的に語るのは、
ドライバーがサイクリストを人間として見ていないという事です。
車という箱型の装置が、他者に対する思い遣りを麻痺させ、
攻撃性を掻き立ててしまうのでしょう。
私は、自転車と車を同じ空間に走らせるのは
やはり無理があるように思います。
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ところで、
上で紹介したShare the Roadの映像を作ったのは
クルマ側の立場にある団体なので、
「道路を仲良く使おう」
と言っても違和感は無いのですが、自転車側から
「Share the Road」
と訴えたり、或いはそう書かれたジャージを着て
車道を走るのは、何だか引っ掛かりを覚えます。
車視点で見れば、神聖クルマ帝国に突如侵略してきた敵が、
「分かち合おう」
と口で言いつつ、一方的に領土を強奪していくような
イメージになるんじゃないかな。
あ、これ、なんだかイスラエルとパレスチナの状況と似てますね。
歩道から放逐された自転車、
既得権益を強奪されるクルマ……。
クルマが登場する以前に元々道路を走っていたのは自転車
という歴史的経緯もどことなく似ている。