自転車業界ではネジの軸力を締め付けトルクで測定するが、
トルクはネジ山との摩擦面の状態に大きく左右されるので
軸力の誤差が出やすい。自転車業界の技術は遅れている。
車業界ではネジの回転角度で軸力を管理する方法が主流になっている。
(Wikipedia を覗いてみると、軸力管理の方法にはさらに
超音波でボルトの伸び量を測定するという方法も有るそうです。)
確かにトルクレンチで作業する時の誤差は
思っている以上に大きそうですね。
以前、ステムのハンドルクランプ部分のボルトに薄く錆が浮いていたので
KURE 5-56 を吹いた事が有ったのですが、これがネジ穴の中にまで
浸透してしまったらしく、トルクレンチで締め付けようとすると、
針が同じトルクを指示したままどこまでもスルスル回ってしまって困りました。
その時は普通のアーレンキーに持ち替えて手の感触で締め上げましたが、
今考えると、トルクレンチで駄目なら手ルクレンチも駄目だったのか?
こうなったら一度全部バラして丁寧に脱脂し、
グリスを塗布し直さないと駄目ですね。
(そしてその結果、締め/緩めによるボルトの疲労限度に近付いていく。)
以前は、トルクレンチさえ有れば素人でも的確な作業ができる
と思っていましたが、その道具がどういう原理のものなのか
まで含めて理解していなければ、結局は正しく使えない。
教訓になりました。