2013年11月30日土曜日

東京都の自転車対策に対する戦略案

疋田さんのメールマガジン『週刊 自転車ツーキニスト』で知ったのですが、
今、東京都が自転車推進計画についての意見を募集しているそうです。


今回意見が募集されているのは、2013年11月22日に作成された
東京都自転車安全利用推進計画案という文書に対してです。

内容は相変わらず自転車の利用を抑制しようとするもので、
既に疋田さんがメールマガジンの中で問題点を指摘しています。

なのでここでは、都に対してどういう行動を取るのが良いか、
戦略を考えてみる事にします。


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まずは、普通に都に意見を送った場合に
どういう反応が返って来るのか、過去の例を参考に予想してみました。

有りそうな回答
  • 「検討する」
  • 「担当者に伝える」
  • 「一つの意見として承る」
  • 「真摯に受け止める」

有りそうな問答
  • 何々が必要ではないか?——「都は必要ないと判断した」
  • Aの問題は? Bの問題は?——「Aについては都はこう考えている」
  • 別のもっと良い方法が有るのでは?——「既に都の計画が決まっている」

恐らく、意見募集をする段階では既に都の方針は決まっており、
反対意見が出されても、無視するとか、受け流すとか、
議論をすり替えるといった対応で撥ね付ける事が予想できます。

Arnstein's ladder で言う所の4段目ですね。
情報は出す。意見も聞く。ただし政策には反映しない。

戦う前から戦意喪失してしまいそうな鉄壁ですが、
それでもできる事を考えてみました。
まずは意見書の書き方について。


一つの文には一つの意見だけを書く

一つの文に複数の意見を詰め込むのは良くありません。
都合の悪い意見は見落とした事にされ、無視されるからです。
こんなに楽な対応は無いですね。


一つ一つの意見文に識別番号を付ける

これも恣意的な無視をさせない為の工夫です。
漫然と意見を書き並べるのではなく、
それぞれに固有の番号を付けると、
どの意見を無視したのかがバレバレになります。

番号は単純な 1, 2, 3 とか a, b, c よりは、
20131130-a のような、年月日まで特定できるような書式の方が、
心理的なプレッシャーを与えられるのでおすすめです。 


議論のルールを定義する

上辺だけの回答や、論拠を示さずに逃げる行為を防ぐ手段です。
意見書の中で議論のルールを定義し、都がどのような回答をすれば、
こちらがそれを「回答」と認めるのかを明示しておきます。

恐らく都職員は、その年齢層から考えて、
議論の仕方を学んでこなかった世代です。
自分たちが使っている話術が「議論」とは違う
という事を自覚すらしていないでしょう。

そこを押さえます。

逃げ道を塞がれた彼らはそれでも逃げるでしょうが、
自分が逃げているという事だけは自覚するようになるでしょう。
そういう経験を繰り返せば、少しずつ態度が変わるかもしれません。


根拠法を示す 2013年12月6日 NEW!!

国や省庁が作った法令の中を丹念に探すと、
地方公共団体や道路管理者が不作為を働かないように
喝を入れる条項が隠れていたりします。
それを突き付けてみましょう。


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意見募集に応じる以外の手段についてはどうでしょうか。

東京都で自転車対策を担当している青少年・治安対策本部は、
長年、放置自転車を目の敵にしてきた組織のようなので、
自転車の利用推進などという真逆の方向は最初から期待できません。
ここを直接攻めても戦況は動かないと思います。

同じ働きかけをするなら、自転車に理解のある
都議会議員を探し出して現状の自転車環境の酷さを説明し、
彼らを味方につけて間接的に攻めた方が良いような気もします。

或いは、国会議員や国交省、警察庁に訴えて、
東京都が好き勝手できないように道路関連法令を改正し、
外堀を埋めてやるというのも一案ですね。