晒木綿のような粗目の生地を手縫いする時に
玉留めだと糸がスルッと逃げる事が有ります。
そこで私は玉留め・玉結びの代わりに
生地ごと結び留める方法を使っています。
晒し木綿
和裁の入門として定番の肌襦袢などに使う粗目の平織り生地です。
質の低い安価な製品は生地の縦糸・緯糸の間隔が不揃いだったり
間隔が広く開きすぎていたりするので玉留めでは糸が止まらず、
生地をすり抜けてしまう事が有ります。
まずは旧来の玉結びの手順をおさらいしておきます。
玉結びをする場合は針に糸を通す前に結び目を作る
人差し指に糸を巻き付け、
親指で押し出すようにして糸の末端をループの中に何度も通す。
そのまま糸を指から外し、
結び目を
引き締める。
後は針に糸を通して縫い進めていく。
玉留めの瘤が生地の目よりも大きいので留まる
しかしこの方法では、粗悪な生地を縫う場合や、
縫い始め/縫い終わり地点に力が掛かった場合、
瘤が生地をすり抜けてしまう事が有ります。
生地ごと結び留める方法ならこの問題は回避できます。
まず針に糸を通し、結び目を作らないまま生地を少しだけ掬う。
縫い目から糸を少し引き出し、
結び目を作る。
さらにもう一回結ぶ。
できあがり
あとは普通に縫い進める。
縫い終わりも同じ要領で生地ごと結び留めれば完了です。