新しい自転車インフラ整備計画の意見公募期間が短すぎる
などの声が上がっています。
同会の会員企業リストには、
金融のメリルリンチやシティー、野村といった有名企業を始め、
建設、食品、教育、IT、交通、インフラなど
幅広い分野の企業が名を連ねています。
London Evening Standard(2014年9月11日)
Business leaders in revolt over Boris Johnson's cycle superhighway plans
http://www.standard.co.uk/news/transport/business-leaders-in-revolt-over-boris-johnsons-cycle-superhighway-plans-9726029.html
Major employers say they will consider legal action against the Mayor, ...
大手企業の経営者たちは市長に対する訴訟を検討すると言った……
// 中略
They insist he must extend the six-week public consultation which began last week.
彼らは、先週始まった6週間の意見公募期間を延長すべきだと主張している。
Business chiefs claim they are in favour of Boris Johnson’s campaign to improve cycling infrastructure but say they are appalled at the lack of detail made public.
ビジネスのトップたちは、ボリス・ジョンソン市長による自転車インフラ改善キャンペーンには賛成していると断りつつ、計画の詳細が明かされていない事に不安を感じていると語った。
市交通局は情報をもっと細かく丁寧に出すべきだったのかもしれません。
新しいものに対する社会の不安感や抵抗感がどう作用するか、
日本にとっても大いに参考になる動きです。
公式発表はこちら。
London First(2014年9月10日)
London cycle plan should benefit all road users
http://londonfirst.co.uk/london-cycle-plan-could-put-business-at-risk/
タイトルは穏当ですがURLに本音が漏れてますね……。
London First Infrastructure Director David Leam has welcomed TfL’s consultation on new cycling superhighways, but raised concerns about a lack of detail.
ロンドン・ファーストのインフラ分野の責任者、David Leam は、新しいサイクル・スーパーハイウェイについてのロンドン市交通局による意見公募を歓迎しているが、詳細が欠けている点について懸念を示している。
// 中略
“However, this must not make life intolerable for those on London’s buses, cars, taxis, coaches and vans. As well as moving commuters, London’s roads ensure we get the goods and services we need where and when we need them.
「だが、この新しいインフラがロンドンのバス、タクシー、長距離バス、トラックの活動を、容認できないほどの〔不便な〕ものにする事があってはならない。ロンドンの道路は、通勤者の移動性を確保するだけでなく、必要な物やサービスを必要な時に必要な場所で手に入れられるようにする機能も担っている。
“TfL’s own consultation acknowledges that these proposals would mean longer journey times on key cross-London routes and on the roads approaching them. This could have a significant economic cost.”
「ロンドン市交通局の意見公募〔の付属資料〕は、これらの提案が、ロンドンを横断する重要な路線やその付近の道路で移動時間が延びる可能性が有る事を認めている。これは著しい経済コストに繋がるかもしれない。」
London First has raised concerns about:
Potential road congestion:
// 中略
The impact on business:
// 以下略
ロンドン・ファーストは、車道が渋滞する可能性とビジネスへの影響についての懸念を表明している。
「容認できないほどの(intolerable)」とか
「著しい(significant)」など、主観的な表現が目に付きます。
ただ、真っ向から反対という訳でもないので、
それなりに建設的な議論ができそうな空気ではあります。
具体的に何を懸念しているのか例示しているブログが有りました。
Cyclists in the City(2014年9月11日)
Big business starts throwing its weight around, will obstruct Boris's cycle super highways. Work for a big employer? You really do need to get involved before we get pushed back to 1970
http://cyclelondoncity.blogspot.co.uk/2014/09/big-business-starts-throwing-its-weight.html
... in a private email exchange, London First told me they are concerned the cycle tracks will impede deliveries. Really? Will rolling carts with some boxes on them an extra two metres over a cycle track instead of just over a pavement have a massive impact on London's economy? No.
私的なメールのやり取りの中で、ロンドン・ファーストは私に、〔構造的に分離された〕自転車道が配送作業を妨げるかもしれないと懸念を語った。本当にそうだろうか? 幾つか箱を積んだ手押し車を転がして、単に歩道を横切るのではなく、自転車道の2メートル分、余計に横切る事が、ロンドン経済に多大な影響を及ぼすだろうか? そんな事は無い。
元記事で引用されていた画像(出典)
ロンドンで計画中の新しい自転車道は、構造分離型とは言っても
僅かな高さの縁石で高低差が付けられているだけです。
荷卸しの障害になるような柵は有りません。
以下、蛇足。
柵と言えば亀戸の自転車道ですが、この柵も実は結構切れ目が有ります。
亀戸駅前の自転車道(柵の影に注目)
むしろ気になったのは歩道との間に植栽や看板による死角が多い事。
私が見に行った時も歩道から自転車道に飛び出して来た自転車と
元から自転車道を走っていた自転車がニアミスを起こしていました。
歩道橋のエレベーターの陰辺りです。
完成間際の頃の車載動画を上げてくれている人がいます。
https://www.youtube.com/watch?v=Go7EbIRrgFE
私が目撃したニアミスの発生場所は2分14秒辺り