特集記事が載っていました。
ドイツは質実剛健とまとめています。(誇張は入ってるでしょうが。)
オランダはあれこれ盛り過ぎ
Vogelvrije Fietser 誌の2008年1・2月号から。
ドイツの自転車は上質な部品の数々が光っている。
その徹底ぶりを挙げると、
- Rohloff の(内装変速)ハブ、
- Magura の油圧リムブレーキ、
- Schwalbe や Continental のタイヤ、
- SON のハブダイナモ、
- Busch & Müller のライト、
- Tubus の荷台、
- Ortlieb のパニエ。
「丈夫で機能的である事」というこの設計哲学は、
近年、スポーティーなシティーバイクにも取り入れられている。
(ドイツのシティーバイクの)特徴は、傑出した品質のフレームと部品、
そして不必要な追加部品が一切付いていない事だ。
おおおおお! 名だたる高級ブランドの部品がこんなに……。
日本のママチャリ市場じゃ有り得ない贅沢さですね。もはや酔狂レベル。
ではオランダの自転車はどうか。オランダのシティーバイクのデザインで
重要な役目を果たしているのは「セールスポイント」のようだ。
店で客が見た時に「欲しい!」と思わせる特徴だ。
最も頑丈で、最も軽く、最も堅い自転車フレームは、
肉厚が薄くて断面が正円のストレート・チューブで
組み立てた昔ながらのダイアモンド・フレームだ。
(しかしオランダのシティーバイクは)
特定の方向で剛性や衝撃吸収性を高める為に
チューブを楕円成形したり、(飾りの)チューブを追加したり、
奇妙な形のチューブを使ってフレームを不必要に重くしたりもする。
Sparta Pick-Up の二重トップチューブは頑丈そうに見えるが、
大して意味は無い。荷台の追加チューブも同じだ。
こういうママチャリだったら日本でも結構よく見かけます。
Batavus は特徴的なスポーク・パターンで自転車を独特に見せている。
この奇妙なスポーク・パターンはホイールを強くするが、重くもする。
スポークが不均一な間隔で張られたこのデザインだと
リムが路面からの衝撃に弱くなるので
通常よりもリムを頑丈に作らないといけません。
回転体の最外周に位置する部分の重量増加なので
漕ぎ出しの重さに直結します。
日本でもクロスバイクやロードバイクのルック車で
こういうスポーク・パターンが見られます。
客の嗜好もオランダに近いのか?
ステムとシートポストのクイックリリースは
道の途中で姿勢を変えたい時には便利だろう。
だが、一度良いセッティングが決まれば後はもう弄る必要は無い。
なのにこの余計なクイックリリースは一生ずっと付いてくる。
単なる六角穴付きボルトも同じくらい早く作業できるし、
こちらの方がずっと確実に固定できて、しかも遥かに軽い。
サドルの高さだけでなくピッチ方向の角度も変えられるみたいです。
オランダのシティーバイクはプラスチックのカバーだらけだ。
そのお陰で自転車はすっきりした外観になっている。
だがカバーは壊れやすく、自転車のメンテナンスも面倒になる。
日本のママチャリも似たようなものですね。
カバーもそうですが、1本のボルトで幾つもの部品を
共締めしてるのも作業効率を下げてて、
何とかならないかなあと思ってます。
ボルト数本分の原価を削るより整備のしやすさを追求して
自転車店での工賃が下がった方が結局は安くて済むんですが。
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ジャイアントのグローバル・ホームページから各国のサイトに行って
ラインナップを見比べても違いが出ていて面白いです。
ドイツのシティーバイク
オランダのシティーバイク